〝俺だって今野以外には負けない投手だったんだぞ〟旭化成ホームズ平山
旭化成ホームズ6-1-三菱UFJ不動産販売
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
旭化成ホームズ | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 2 | 6 | ||
三菱UFJ不動産販売 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
4回、適時打を放った三菱UFJ 高橋
旭化成ホームズが快勝し、決勝トーナメントシード権を獲得した。怪物・今野が好火消しを演じ、RBA水曜ブロック唯一の三冠王・北寒寺が勝利を呼び込む本塁打を放った。三菱UFJ不動産販売は主力を欠き完敗。
旭化成は3回、この回先頭の9番原田が四球で出塁した1死後、2番渡辺(大)と3番北寒寺の内野安打で満塁とすると、4番石坂が四球押し出しで1点先制。続く吉田が右翼前適時打で1点追加。1点差に詰め寄られた5回には、この回先頭の北寒寺が目の覚めるような三塁線突破の本塁打を放ち、その後も打線がつながりこの回2点。7回にも押し出しで2点を追加した。
先発の平山(42)は3回まで一人の走者を出したのみでほぼ完ぺきの投球を見せたが、4回に3本の安打を浴び1失点降板。1死1、2塁で登板した今野(44)は6番、7番打者をピシャリと抑えた。
佐藤監督は、今野、北寒寺、平山のほか中山(チーム最年長か)、橋本、原田ら〝往年〟のスター選手を起用した。
三菱UFJは4回、この回先頭の2番佐和田が左翼前安打を放った1死後、4番子守、5番高橋の連打で1点を返したが、6番大川、7番柴生田が凡退。
先発の藤井は2回を無失点降板。2番手の高橋が打たれた。
本塁打を放った旭化成ホームズ北寒寺
北寒寺を迎えるチーム最年長の中山(左)
今野
○佐藤監督 もう1点を許す気はない(投手交代の場面で)3年間丸々活動しておらず、元々のメンバーがどれだけ動けるか、新しいメンバーがどれだけできるかわからずに今季の試合に入った。投手4人投げ、みんなに色んなポジションをやってもらいながら、いい戦いができた。若い選手にチームになじんでもらい、試合に揃うと戦力になる。交流の合宿をして決勝Tに臨みたい。決勝Tは予選を踏まえメンバー選定する
○平山 おれ、よく投げたよな(降板してナインに同意を求めていた。そう思う。初戦も2試合目も投げるつもりかベンチに入っていた。今野の影に隠れてはいたが、いい投手だった=過去形は失礼か)
○今野 登板? 平山の次に投げる予定(試合途中で)
○北寒寺 会心の当たり? うん(あることないことをべらべらしゃべる今野とは対照的に、北寒寺ほどコメントの取りづらい選手はいない。三井不・志村と一緒。試合中に声を掛けようものなら真顔で怒る。それだけ集中しているということか。4年前と比べると少し太っていた。足は明らかに遅くなっていた)
●花形監督 今日は9人しか集まらなかった
●加藤 (5番の高橋について)あいつは休みは野球しかやっていない。水曜はRBA、日曜は草野球(高橋は4回にタイムリー)
●藤井 無失点に抑えた(2回で降板)
北寒寺を迎える旭化成ホームズナイン
旭化成ホームズナイン
こぶしを突き上げる三菱UFJ高橋
◇ ◆ ◇
記者は試合中も試合後も本業について選手(役職者は別だが)に聞くことはほとんどしない。失礼だと思うからだ。
しかし、この日、試合後の反省会も終わったあと、旭化成ホームズの4番石坂(29)に声を掛けた。「一昨日(10日)は川畑社長も出席して『サステナビリティ説明会』を行い、『Essential Company』を目指すと説明された。皆さんはどう受け止めているのか、特に『With Employee』について聞きたい」とストレートを投げた。
石坂は間髪を入れず、「もちろん。骨のずいまで、営業の末端までもれなく浸透している」と話した。この石坂のコメントを聞いて一番喜ぶのは川畑社長ではないか。
読者の皆さんは〝たかが野球〟と思われるかもしれないが、記者は野球の取材が目的ではあるが、それだけではない。野球を通じてそれぞれの会社の社風を知ることと、社員が自己実現のために生き生きと働ける職場環境が整えられているのかどうかを探るのも大きな目的の一つだ。旭化成が強い理由の一つに、ずいぶん昔から「ES」にも積極的に取り組んできたことを記者はあげる。