RBA OFFICIAL
 
2023/10/18(水) 18:51

奥さん、許してやって 新婚2か月 セキスイハイム石崎 グラウンドで指輪紛失

 奥さん、お願いだ。記者も土下座するから許してやって――試合がとっくに終わっているのに、隣のグラウンドでひたすら地面を眺めている十数人の集団があった。スタッフによると、何やら貴重なものを落としたとかで、皆で探しているということだった。野次馬根性丸出しで記者もその集団に近づき事情を聴いた。住友不動産販売に5-9で惜敗したセキスイハイム不動産の選手と応援団だった。指輪をなくしたという。

てっきり応援団の女性かと思ったら、そうではなく新婚2か月の石崎選手がはめていた結婚指輪だった。以下は石崎の弁。( )内は記者か同僚か注釈。

大宮駅までは彼女と一緒。それから彼女は買い物。わたしはレンタカーを借りてグラウンドまで来た(車で約10分くらい)。着いたときはあったのを確認しているが、試合が始まる12:00にはないことが分かった。(試合は)打席に立つことはなく、最終回、代走として出塁し、盗塁死してゲームセット(サインかどうかは聞かなかった)。(ポケットに入ってんじゃないの? )もうみんなから5回も聞かれました。(あなたね、指輪はそう外れない。サイズが合わなかったんじゃないの? はめていたのは左指でしょ、グラブを外すときに落としたんじゃないの? )そうかもしれない。体重が3キロ減った(身長は170cmくらいで、体重は60キロ台のはず。奥さんにコントロールされているんでしょ? )そう。(お前、愛は大丈夫か=これは記者ではない。ナインの問いかけ。記者は傷口に塩をすり込むような悪人ではない)大丈夫じゃないかもしれない。(奥さんに連絡はしたの? )したけど返事がない(…)。

その後、本人とナインは反省会を始めたので記者は立ち去った。どうなったか。砂漠の中からひと粒のダイヤを探すようなものだ。多分、見つからなかっただろう。指輪の金額を聴くほど小生も悪辣な記者ではない。愛と憎しみは紙一重という言葉もあるが、愛はお金に換算できるものではない、愛は永遠を信じたい。

奥さん、勘弁してやっていただきたい。わが西武のYさんみたいな馬鹿なことをしたわけじゃない。たとえ出場させてもらえなくともチームのために頑張ったのであり(盗塁死でゲームセットとは情けないが、心労で走るどころじゃなかったのだろう)、あなたのために、指輪を肌身離さず(普通、野球をするときは指輪、耳輪、時計は外すものだが)身に着けようとしていたけなげな夫を許してやってほしい。ボールを股間に受けて左の玉をなくしたRBA選手は大活躍している。たかが指輪くらいなくしてもどういうことはないじゃないですか。

石崎さんよ、とにかく平謝りするしかない。土下座すれば許してもらえるはずだ。ナインの皆さんにもお願いだ。指輪がいくらか知らないが、会社に頼むか、ナインで寄付でもしてもっと立派なのを買ってやりなさいよ。また来年グラウンドで会いましょう。ごみのように捨てられてはいことを祈るのみだ。

        ◆     ◇        

このことが頭から離れず、大宮駅に戻ってから約2時間、老若男女を問わず、湘南新宿ラインと京王線の車内、街行く人の手をひたすら観察した。ざっと数千人。片手で5本だから数千×10=数万本だ。うち指輪をはめている人は10人に1人もいなかった。100人に5~6人、つまり5~6%くらいの人が指輪をはめていた。

素材は銀かプラチナか、金製はほとんどなかった。男女別では女性の方が圧倒的に多く、年代別では中年以上の女性が多数を占めていた。どこにはめているかだが、男女とも左手の薬指が78割だが、小指の人もいたし、人差し指、中指の人も少なくはなかった。フェイクと思われる安物の指輪を右と左それぞれ2本、合計4本と全ての指にネイルアートを施していた女性もいた。値段は皆目見当もつかなかった。多分、ピンキリなのだろう。ダイヤモンドをちりばめた数十万円かあるいは数百万円しそうな高価なものをはめていた人もいたが、美醜とは全く関係ない。とがめられるのが怖くて凝視はしなかったが、改めて若い女性の指は白魚のように透き通っていて美しいのを再認識した。

参考までに、老人班やら死斑やら静脈が浮き出るハンドペインだらけの汚い記者の手を紹介する。記者は結婚したとき、実印をつくるお金もないほどの金欠で、指輪は結婚式のセレモニーだから買ったが、おそらく二束三文。値段など全然覚えていない。いまどこにあるかもわからない。その程度のものだ。

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記者の汚い手

 

 

 

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