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2024/04/13(土) 22:29

第17回大会 総合優勝戦アーカイブ 東急リバブル 9年ぶり3度目総合優勝

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大槻監督を胴上げする東急リバブルナイン

ケン・コーポレーション1-2東急リバブル

  1 2 3 4   合 計
ケン・コーポレーション 0 0   1
東急リバブル  

 

 東急リバブルが9年ぶり3度目の総合優勝――日程の都合で延びていた第17回RBA中国大使杯軟式野球大会総合優勝戦は5月23日、東京ドームで行われ、水曜ブロックの覇者・東急リバブルが2-1で日曜ブロック覇者・ケンコーポを破り、第8回大会以来9年ぶりの総合優勝を飾った。ケンコーポは3年連続総合準優勝。リバブルの期待の新人・河野が代打で3塁打を放ち、先制のきっかけを作り、この試合で引退を決めていた阿久津が決勝打を放った。猪股投手は8回1失点完投。康原らが超美技で猪股を援護した。ケンコーポは、元シダックスの矢島投手が先発。好投したが一球に泣いた。

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リバブル猪股投手(左)とケンコーポ矢島投手

新人・河野3塁打 引退表明の阿久津が決勝打

 両チームの先発は、ケンコーポはエース・庄司でなく、同社に入ったばかりの元シダックスの矢島。リバブルは予想通り猪股。

 双方とも不安な立ち上がりだったが、お互い決定打を欠き4回まで0-0で進んだ。

 試合が動いたのは5回裏。リバブルはこの回先頭の8番・武藤に代わる河野が左翼越え3塁打、続く代打の阿久津がしぶとく左翼前に運んで先取点を奪った。その後、1死3塁のチャンスをスクイズ失敗で潰した。

 続く6回裏、リバブルはのどから手が出そうな追加点を敵失で拾った。この回先頭の3番・三ケ島が四球で出塁、盗塁と捕手の悪送球で3進した1死後、5番・康原のショートゴロエラーの間に三ケ島が生還し1点追加した。

 猪股投手は8回を3安打1失点完投。野手も再三の美技でピンチをしのいだ。

 ケンコーポは再三の好機を作ったが、あと一歩及ばず。

 初回、2死から3番・庄司が特大の左翼越え2塁打を放つも4番・渡辺が三振。4回にも1死から庄司、渡辺の連続死四球でチャンスを作ったが、後続が凡退した。6回の敵失と四球から得た1死1、3塁の好機では、渡辺の中堅への飛球は中堅-遊撃-捕手とわたる併殺で得点できず。7回にも2死から7番・中村が右中間3塁打を放つも、続く8番・矢島の深い中堅への飛球は相手に好捕された。

 再三チャンスを生かせなかったケンコーポは最終回、四球で出塁した2番・尾関を庄司が中堅越え3塁打を放ち1点を挙げたが、追撃はここまで。

 先発の矢島は7回を3安打に抑えたが、先制点を許した5回の失投が悔やまれる。庄司は2打数2安打1打点2死四球と活躍したが、勝利に結びつかなかった。

○大槻監督 先発は庄司だと予想し、何度もビデオでチェックして攻略するパターンを何通りも考えていた。河野も阿久津もよく打ったし、みんなよく守った。今の戦力は、みんなで試合をつくっていくという意味で、かつての黄金時代より上だろう

○河野 初球から狙っていた。真っ直ぐの外だろろうと思っていたが、その通りだった(先制の好機を作る3塁打を放って)

○阿久津 試合前から、この試合を引退試合と考えていた。いいところで打てて嬉しい。幸せ。今季からは観客席で応援に回る(かつての黄金時代の主力選手。勝負強さが売りの36歳のベテラン)

○山田捕手 猪股は最悪のでき。肩が痛かったようだ。それでも失点をしない投球ができる。抑えるすべを知っている。失点を防いだ中継プレーはよかったでしょう

○早部 野球続けてきてよかった(阿久津と同期のベテラン)

●田邊監督 3年連続準優勝だが、みんな一生懸命頑張った。いい試合だった。少し、若返りが必要かもしれない

●矢島 まさか初球から打ってくるとは思わなかった(河野に初球の直球を打たれて)

● 庄司 あそこは僕ならカーブから入る(河野が打たれた場面を振り返る)   

 リバブル次期4番候補・河野 華々しいデビュー

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左から東急リバブルの阿久津、河野、康原

 ワンチャンスをものにした。リバブルの期待の4番候補、河野隼也(24)が華々しいデビュー戦を飾った。登場したのは5回の裏、代打だった。この回の先頭打者として、初球のストレートをはじき返した球は左翼線を深々と破る3塁打となった。続く、代打・阿久津の安打で生還し貴重な先制得点を挙げた。

 浦和実業-北海道東洋大と進み、4番で外野手を務めた。神宮大会にも1回出場。ベスト8まで進んでいる。

 リバブルの不動の4番は、岡住が入社以来ずっと守りつづけてきた。3冠王になったこともある。現在でもRBAを代表する強打者だが、年齢は36歳。河野が岡住の4番の座を脅かす存在であるのは間違いない。

ケンコーポの〝隠し球〟は元シダックスの矢島投手

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矢島投手

 ケンコーポの先発は元オリックスの庄司でなくて、昨年まで野村克也監督(現楽天監督)が率いるシダックスの投手だった矢島正徳投手(27)だった。

 試合では敗戦投手となったが、リバブルの主砲・岡住から2三振を奪い、PL-亜細亜大-河合楽器出身の康原も0安打に封じた。得意の球はスライダーとか。

 矢島投手は、城西大附属城西高校-城西国際大学と進み、大学卒業後はシダックスに投手として入社。控え投手で出番が少なく、昨年、肩を痛めたこともあり「会社に残れたのですが、野球がやりたくて」退社。その後、台湾統一ライオンズ-オランダ・フェイエノールトと渡り、今年ケンコーポに入社。国際部勤務。

 記者は、今年3月、田中健介社長から「元社会人のいい選手が入った」とは聞いていたが、まさか投手だとは思わなかった。リバブルも先発は庄司と読み、対策を練っていたようで、ケンコーポの〝隠し球〟作戦が奏功するかに見えたが、勝利の女神からそっぽを向かれた。

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久米大会委員長から優勝旗を受け取る東急リバブル・大槻監督

    ケンコーポ    1 2 3 4 5 6 7  8   

    ⑥ 朝 日400 三振…… 三振…………三振…… 三振           

    ⑧ 尾 関300 遊飛…………  遊ゴ……三失……四球         

    ⑨2庄 司221  左二…………  死球……四球……中三

    ⑤ 渡 辺200 三振………… 四球……中飛……四球

    ⑦  笠  400 ……三ゴ……中飛………… 一邪 三ゴ 

    ③ 工 藤300……   三振…… 二ゴ………… 投飛

    ② 金 子200……   三ゴ………… 三ゴ

    7 中 村110  ……………………………… 右三

    ① 矢 島300…………  遊ゴ…… 三ゴ…… 中飛

    ④ 大 原300………… 中飛……  三振…………  投飛

     合 計  27 31

    リバブル     1 2 3 4 5 6  7        

    ② 山 田300 四球…… 一飛……遊ゴ…… 投ゴ

    ④ 古 屋410 三振…… 三ゴ……遊ゴ…… 左安

    ⑥ 三ケ島200  三振…… 二ゴ…………四球 

    ③ 岡 住200 四球…………三振……三振 

    ⑧ 康 原300 三邪…………三振……遊失 

    ① 猪 股300……  右邪…… 遊失…… 投ゴ 

    ⑤ 名古屋300…… 投ゴ…… 三振…… 三振

    ⑨ 武 藤100  …  三振

    打7河 野110…………………… 左三………死球                   

    ⑦ 松 本000  ……………四球

    打9阿久津211……………………左安………三振

     合 計   243 1
              回安振球責 

       ●矢 島   73 9 5 1   

       ○猪 股   83 7 5 1

 

 

 

 

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