お互いを褒め合う鈴木(左)と草川
10月19日(日)の宅建試験まであと10日。今日8日の試合結果の記事を書く前に、合否線上にいる受験者の方にこれ以上ないヒントを提供する。
いつもそうだが、この日も宅建試験が話題に上った。〝仕事も野球も優秀〟と豪語するみずほ不動産販売は出場した13人を含め約30人の部員が、三井住友トラスト不動産も同じくらいの出場選手(カメラマンを含む)を含む38人の部員は全て有資格者(三菱UFJ不動産販売はどうか)。部員になる必須条件という。
これはこれで凄いとは思ったが、48点で合格した三井住友の草川(28)と、39点のナミキの西(25)の取得に関する話には絶句した。受験者の皆さん、よく聞いていただきたい。
草川は東洋大学経営学部卒。守備位置はセカンドで、初回にエラーしたが(本人は内野安打と主張)、清宮(14失策)、宗山(12失策)といい勝負だと思った。動きがよかった。3打席とも四球を選んだ。本人いわく。「宅建は入社1年目で取得した。高得点? 暗記力。大学時代は、4年間を通じて成績は学部トップ10に入っていた。年に10万円の奨学金(10×4=40万円)を支給されていた。宅建業法は全て法文を暗記した。間違ったのは民法の2問だけ。当時の上司鈴木さんの指導がよかった」と話した。
その上司の鈴木(33)に「いくつですか」と年齢を聞いたはずなのに「38点」という答えが返ってきた。(宅建の得点とマネジメント力は別ものということ)
この話をナミキに伝えたら、法大経営学部卒の西は「私は入社3年目で取得した。勉強したのは1か月。民法は全然勉強しなかった。他で得点すればいいと考え、宅建業法は丸暗記した」と話した。並木は資格取得に手厚い支援を行っているそうだ。
二人に共通するのは経営学部出身で〝暗記〟ということだ。暗記については、西が面白いことを話した。記者は「宅建業法は消費者保護が目的だから、迷ったときはどの設問が一番消費者のためになるかを考えたらいいですよね」と聞いたら、「そんなの関係ない」と西は答えた-いまさら宅建試験を批判したくはないが、記者は一定水準にある受験者は全て合格にし、試験は通年実施すべきだとずいぶん昔から主張してきた。合格点が毎年上下するのは試験の主旨からしてありえない。試験は主催者を儲けさせるためだと思っている。そのうち合否はAIが判断することになるはず)。
受験者の皆さん、この二人の言葉に倣って残り10日間は徹底して宅建業法の法文を読んでいただきたい。
記者は法律のことはよくわからないのだがが(大学の単位で唯一「不可」だったのは「憲法」)、法律は〝抜け駆け〟(抜け道もあるが)を絶対許さない権力の狡猾な策略があることを忘れてはいけない。いい例が「等」だ。この「等」にはすべてを捕縛しようという悪意(失礼)が込められている。
黙々とトンボ作業をする草川
ナミキ西