
東急リバブル井上(左)と三井不動産リアルティ佐橋
勝負事は下駄を履くまで分からないとはよく言ったものだ。この日(10月22日)、過去2年間のチームの14勝を一人で稼ぎ出し、V2の最大の功労者で、通算防御率は1.00あるかないかの東急リバブル井上投手が最終回の6回2死から3連打され、さらにサヨナラ3ランを浴び、初の敗戦投手となった。
スタミナ切れではなかったはずだ。先発の坪井が2回を投げ、3回から登板した井上は変化球が冴え、1~3番打者を15球2三振に仕留めた。センターを守っていた竹内はベンチに戻るやいなや「今季最高のピッチング」と絶賛した(センターからでも投手の出来は分かるものらしい)。4回、5回もほぼ完ぺきに抑えた。
試合後、井上は「惜しかった」と力なく語ったが、本人も打たれた原因をわかっていないのか(ベンチからは「2死からライト前ポテンヒットをうたれてからおかしくなった」の声あり)。
井上より1年後にデビューした、やはり水曜ブロックを代表する好投手の三井不動産リアルティ佐橋もまた野村不動産ソリューションズ相手に初回いきなり3連打され、まさかの3失点。その後は完璧に抑えたが、本人は「エンジンの掛りが遅れた」と反省した。
同じ轍を踏むのか反省を生かすのか、二人の次回登板が見ものだ。それぞれ次戦で戦う大和ハウス工業、オープンハウスの海千山千の老獪な監督に下駄を預けるようなピッチングはしないと思うが…。
