【写真1】は、JR武蔵野線新三郷駅西口の街路樹だ。右側と左側でかなり差が違うことが分かる。右は「ケヤキ」、左は「クスノキ」だ。「ららぽーと新三郷」が2009年にオープンした時にも植えられていたから、それから5年が経過する。当時、ずいぶん貧弱な街路樹だと思ったが、それでも5年経過して右のケヤキの樹高は10m近くになり、逆箒型に育っている。
左のクスノキはどうか。樹高はせいぜい4mくらい。幹周りは20㎝くらいしかなかった。どうしてこんなに差が出るのか。市のみどり公園課によると「風通しが悪く生育がよくない」ということだった。
成木は高さ20~30mにもなるのは同じだが、ケヤキは落葉樹でクスノキは常緑樹だし、樹形がまったく異なる。メインストリートの両側でそんな高木を植えるのは理解できない。これでは永遠に新三郷駅前のメインストリートの街路樹は非対称、不ぞろい。支離滅裂といっては失礼か。市が掲げる「きらりとひかる田園都市みさと~人にも企業にも選ばれる魅力的なまち~」の看板に偽りはないのか。
しかしその一方で、写真のメインストリートの奥に左右対称の立派な円錐形をした高木が植わっているのが分かる。昭和48年に開校した市立桜小学校の敷地内に植えられているヒマラヤスギだ。樹高30mはあるはずだ。あまりにも市の街路樹とは対照的だ。
読者の皆さんはあと20年、30年待てばケヤキもクスノキもそれくらいになるというのかもしれないが、街づくりはスピードも大事だ。せめてメインストリートくらいは街びらきの段階で立派な高木を植えてほしい。
【写真2】は、三井不動産レジデンシャルの「LaLa新三郷」の敷地内のエントランス正面に植えられている高木「センペルセコイア」だ。樹高は優に10mを超えていた。ネットで調べたら、常緑樹で「世界一背の高いことで知られる」とあった。雌雄異株と理解されていたが、同じ葉っぱに雄花と雌花が咲く雌雄異花だそうだ。
【写真3】は、「LaLa新三郷」のエントランスアプローチ部分に植えられている「セコイア」などの高木だ。セコイアも成木は数十メートルにもなる。こちらは落葉樹だ。見事な「ヤマザクラ」も植わっていた。
さすが三井だと思った。エントランスに落葉樹ではなく常緑樹を植える-これはかつてのデベロッパーの常識だったが、同社はいまもその姿勢を貫いているのが嬉しいではないか。