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2016/04/26(火) 00:00

立地は「プラウド」「ブリリア」に負けない 西鉄「ブラントン日本橋小伝馬町」

投稿者:  牧田司

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「ブラントン日本橋小伝馬町」完成予想図

 西日本鉄道が分譲中の「ブラントン日本橋小伝馬町」を見学した。同社が今後積極的に展開するという新ブランド〝ブラントン〟の第一弾だ。全22戸(分譲は18戸)の小規模ながら、駅から徒歩1分、全戸南向き、公園に隣接している立地は中央区内では得難い。首都圏進出の第一弾にふさわしい素晴らしいマンションだ。

 物件は、東京メトロ日比谷線小伝馬町駅から徒歩1分、中央区日本橋小伝馬町に位置する12階建て全22戸。1期2次(5戸)の専有面積は66.79・80.78㎡、価格は8,190万~10,390万円。坪単価は420万円。登録受付は5月6日~5月16日。抽選は5月16日。竣工予定は平成29年11月上旬。施工は松井建設。設計・監理はフリークス一級建築事務所。販売代理は東京建物。売主は同社のほかアスコット(事業比率5%)。

 現地は駅の改札を出て、隣接する十思公園を抜けて徒歩1分(測ったわけではないが、実際は50メートルくらいだから徒歩40秒くらいか)。敷地は東西に細長い約226㎡(68坪)。1階はエントランス、エレベータホール、トランクルーム、駐輪場などの共用部分で、住戸は2階からで1フロア2戸の構成。

 敷地形状と南側のビューを最大限生かしたワイドスパンのプランが特徴。66㎡のタイプの間口は約10m、80㎡のタイプは約13m。南側の梁型を利用してリビングは高さ36㎝、奥行き1mの小上がりスペースとし、浴室はビューバスとしてその南側に室内物干システム付きのコンサバトリー(約2.2畳)を設置。廊下部分をほとんどなくし、北側に設置したバルコニー・避難口はキッチンとカウンター越しから眺められる坪庭のような空間提案を行っている。

 設備仕様は、二重天井・二重床、玄関大理石、キッチンはユーティリティシンク、カウンタートップはフィオレストーン、食洗機、カップボード・吊戸棚、ミストサウナなどが標準装備。

 販売を担当する東京建物受託販売部課長・綱島敏彦氏は、「用地はアスコットさんが手当てされた。当社が販売代理となったのは、西鉄さんと福岡で共同事業をさせていただいた縁と、この界隈での当社の6棟の実績が評価されたため。商品企画に当たってはアドバイスもさせていただいた。近接する当社と野村不動産さんの物件の〝いいとこどり〟をして、グレードも上げた。区内で南側に公園があるのは45年振りだから、ほとんど初めてに近い」と話している。

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モデルルーム リビング

◇       ◆     ◇

 西鉄は、記者が小学生から西鉄ライオンズ(現西武ライオンズ)ファンであり、20年くらい前に同社の素晴らしい戸建てやマンションを取材したことがあるので、新ブランドマンションがどのようなレベルなのかものすごく興味があった。

 現地は綱島氏に案内していただき、モデルルームもしっかり見学した。土地の魅力を最大限に引き出した同社とアスコット、設計を担当したフリークス一級建築事務所、さらには商品企画アドバイスを行った東京建物の3社に拍手喝さいしたい。

 マンションの価値はその敷地規模、共用施設なども重要であり、敷地がわずか68坪しかない物件なので総合的な評価は差し控えたいが、立地条件と各住戸の居住性は、昨年、ともに圧倒的な人気になった「プラウド日本橋三越前」と「Brillia日本橋三越前」に引けを取るどころかはるかに勝っている。

 〝ブラントン〟というブランド名もなにやらホテルのようでもあるが、これまたいい。以前にも書いたが、大手デベロッパーのマンションブランドはほとんど「ハ行」だ。野村〝プラウド〟、東建「ブリリア」のほか、三井は〝パークシティ〟など、三菱は〝パークハウス〟(今は「ザ・」がつくが)、東急不動産の〝ブランズ〟。そして〝ブラントン〟だ。大手の一角に食い込もうとする意欲が感じられるではないか。用地取得競争は激烈を極めるが、今回のように大手が見向きもしない土地なら取得でき、商品企画でカバーすることは可能だと思う。

 それにしても、昨年末から記者は〝パークビュー〟のマンション取材を立て続けに行っている、野村「木場公園」、三井「赤坂檜町」、住友「四谷」、三菱「国分寺」・「新宿御苑」、大和ハウス「白金台」、東建「上野池之端」などだ。今回の「日本橋小伝馬町」も加える。

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モデルルーム コンサバトリー(左)とコリドー

◇       ◆     ◇

 立地についてもう少し説明しよう。建設地は、隣接する十思公園も含めて江戸時代の伝馬町牢屋敷だったところだ。全体敷地は2,618坪あり、渡辺崋山、高野長英、吉田松陰、橋本佐内らの終焉の地となる。

 綱島氏は「歴史好きにはたまらないマンション」とも言ったが、その通りだろう。それこそ毎日、渡辺崋山、高野長英、吉田松陰に思いをはせることができる。

 その跡地に大正12(1923)年に起きた関東大震災後の復興事業の一環として、昭和3(1928)年に建てられた鉄筋コンクリート製の十思小学校の校舎を現在では再生活用しケアサポートセンターや保育園・銭湯・公園として中央区民の憩いの場として利用されている。

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エントランスホール

驚!問い合わせ4500件突破 野村不動産「プラウド日本橋三越前」(2015/2/27)

“プラウド”に挑戦状 ほぼ同じ単価で「Brillia日本橋三越前」(2015/4/25)

 

 

 

 

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