最後にモリモトの「ディアナコート日本橋浜町」。「クレヴィア日本橋浜町」にも「プレミスト日本橋浜町」にも立地は劣るかもしれないが、デザイン・設備仕様では負けない。好勝負とみた。
物件は、都営新宿線浜町駅から徒歩2分、中央区日本橋浜町2丁目に位置する10階建て全44戸。専有面積は54.42~101.46㎡、価格は未定だが坪単価は伊藤忠より安く、大和ハウスより高い430万~450万円くらいになる模様だ。竣工予定は平成30年1月下旬。設計・監理はIAO竹田設計。デザイン監修はアーキサイトメビウス。施工は新日本建設。
現地は、表通りから一歩入った商業地で、三方道路。建物は西側道路に面したシンメトリックなデザインが特徴で、垂直と水平ラインを強調するとともに、基壇部には御影石、耐候性鋼板、大判タイルをリズミカルに配し風雅な表情を演出している。ペントハウスはフィンを庇のように際立たせ象徴的なデザインにしている。
住戸プランは角住戸比率を高めた1フロア4戸~5戸。ディスポーザ、食洗機、シーザーストーンキッチンカウンタートップ、グローエ水栓、ミストサウナなどが標準。壁・建具に大雪山のナラ材を、床はオーク材を採用しているのが特徴。
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立地条件は伊藤忠都市開発にも大和ハウスにも負ける。しかし、圧倒的なデザイン力と本物志向の設備仕様、ワイドスパンのプランで真っ向勝負できると記者は見た。デザイン監修は大和ハウスの物件と同じ今井敦氏だ。
完成予想図を見ていただきたい。似たようなデザインのマンションはあるかもしれないが、とにかく凛とした美しさがある。外観に配管などが出ないように、側面に配する工夫も施しているという。
建築士の横堀健一氏とデザイナーのコマタ トモコ氏が提案したモデルルームがまたいい。記者は同社のマンションをほとんど見学しているが、まず当たりはずれがない。今回も同様だ。ナラ材の突板仕上げが美しい。来場者は玄関に入って一様に驚きの声を上げるというが、さもありなん。
分譲開始は10月下旬の予定だ。大激戦のエリアでどのような売れ行きを見せるか見ものだ。同社が中央区で分譲するのは初めてではないか。
浜町公園も浜町駅も15~23秒立地抜群の伊藤忠都市開発「クレヴィア日本橋浜町」(2016/10/11)
広さ=単価の安さと提案力で勝負 大和ハウス「プレミスト日本橋浜町公園」(2016/10/11)