日本エスコンがゴールデンウィーク明けに分譲する「グラン レ・ジェイド渋谷富ヶ谷」を見学した。東京メトロ千代田線代々木公園駅から徒歩5分、1フロア2戸の全25戸(但し最上階は住戸連結プランの選択もでき24戸に変更の可能性あり)だが、敷地南側に富ヶ谷-神山町-松濤の第一種低層住居専用地域が広がる恵まれた立地を最大限に引き出したプランが光る好物件だ。
物件は、東京メトロ千代田線代々木公園駅から徒歩5分、小田急小田原線代々木八幡駅から徒歩5分、渋谷区富ヶ谷1丁目の第一種低層住居専用地域・第二種住居地域に位置する地上12階・地下1階建て全25戸(最上階住戸連結時は24戸)。専有面積は47.71~125.55㎡(最上階住戸連結の場合)。坪単価は下層階と上層階ではかなり差があるが、平均すると500万円前後か。竣工予定は平成30年2月末。設計・監理は創建築設計事務所。施工は奈良建設。
現地は、代々木公園駅からの商業系用途と、渋谷方面からだと松濤-神山町-富ヶ谷と続く高級住宅街の間に位置する。敷地南側は第一種低層住居専用地域。
建物は1フロア2戸で、40㎡台後半の1LDKと50~60㎡台の2LDK、70㎡台後半の3LDKで構成される。用途が第一種低層住居専用地域にある敷地南側にゆったりしたアプローチを設け、両脇の植え込みに孟宗竹などを植え高級感を演出。全戸に5.11㎡(1.54坪)~8.85㎡(2.67坪)のホワイエ(屋内廊下)が付くのが特徴。
住戸プランは、小規模ながらディスポーザを標準装備し、天然御影石キッチン・パウダールームカウンター、食洗機、ミストサウナ、グローエ水栓、ハーマン製コンロなどを採用。
同社開発事業本部東京開発事業部東京企画販売グループサブマネージャー・畑山秀樹氏は「おかげさまで資料請求は1,800件を突破。4月8日にモデルルームをオープンして以来、来場は70組を超える。ギャラリーは4卓しかありませんがゴールデンウィークまでの週末は全て満席。2駅2路線利用可能な駅近の利便性や、山手通りから一本奥に入り車の音も聞こえづらく南面に第一種低層住居専用地域が広がる良好な住環境、拘りの設備仕様もお客様から評価が高く早期完売への手応えを感じている。」と話している。
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昨年は同社の「グラン レ・ジェイド若松河田」の商品企画に驚いたが、今回は1フロア2戸の小規模宅地物件ながら、立地条件とその価値を最大限に引き出している企画力が光る。
エレベーターは両開きの”2戸1”で住戸の玄関前に専用使用権付きのホワイエを設置したのがいい。セキュリティーがかかったエレベーターで直接アクセスするエレベーターホールとして、住戸の独立性とプライバシー性を高める空間となっている。
住戸プランもいい。1LDKタイプは北向きや下層階に限られるケースが多いが、5階以上の1LDK(約47.71㎡)は柱型がでず、開口・採光窓は6カ所もある。3LDKは全居室開口窓付き。
大手デベロッパーの寡占化が進んでいるマンション市場では、中堅デベロッパーはなかなか好立地の大規模用地を取得できないだろうが、反面、大手が手を出しづらい今回のような小規模宅地物件でマンションに求められる理想を具現化できるのは柔軟な発想力を持つ日本エスコンならではと言えるだろう。
ライトコート付きのプラン秀 日本エスコン 首都圏初の〝グラン〟「若松町」(2016/11/4)