東京オリンピック・パラリンピックの選手村の施設がどのようなものになるかについて東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に問い合わせていた件で、次のような回答がメールで届いた。
「選手村の宿泊施設は、東京都が施行する市街地再開発事業において民間事業者が整備する住宅棟を一時借用して活用します。
大会時の選手村用の施設・設備の仕様等の詳細については、セキュリティの観点などからお伝えすることはできません」
回答には「セキュリティの観点など」と〝など〟がついているのが曲者だ。施設の基本性能、プラン、設備仕様が事前に漏れたところでセキュリティ上の問題が発生するとは思えないが、その他のことを〝など〟とくくればすべて情報は非開示することができるということか。
ワールドワイドな施設になるのではないかと考えているので、情報が開示されないのは非常に残念だ。
個人的には、出場選手が自由に壁・クロスなどへサインや落書きができるようにして、それを〝レガシー〟としてそのまま分譲時、あるいは賃貸時に残せば申し込みが殺到する住戸が出てくるのではと思っている。オークションにすれば途方もない値段が付くものも出てくるはずだ。
大会終了後の改修費として大会組織委員会は500億円を見込んでいるとの報道もされた。一戸当たり約880万円になる勘定だ。これも法外。
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記者は、選手村の施設(主に住宅部分)についておおよそ次のような質問をしていた。
1)基本性能はどうなるのか
工法、階高、天井高、サッシ高、廊下幅、採光・遮音性、環境配慮、ユニバーサルデザインなど
2)プランはどうなるのか
間取りなど。玄関、トイレ、浴室はどのようなものか、和室はあるのか、ベランダはどのようなものか
3)設備仕様はどうなるのか
選手村用とその後、スケルトンにして分譲、あるいは賃貸用の設備仕様は異なると思いますが、そのまま転用できるものはないのか。選手村としてはトイレ、浴室などはどのようなものを採用されるのか
東京2020オリ・パラ選手村 敷地売却価格は地価公示の10分の1以下の〝怪〟(2016/8/4)