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2017/12/16(土) 14:15

積水ハウス×山梨県×森林協会 県産材の利活用で協定締結 「甲州檜」の家発売

投稿者:  牧田司

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左から皆川氏、後藤氏、辻氏

 積水ハウス、山梨県、山梨県森林協会の3者は12月15日、山梨県産材の需要拡大と、県内林業・木材産業の振興に資する連携協定を締結した。

 山梨県は平成27年、「やまなし森林・林業振興ビジョン」を策定。「材」「エネルギー」「場」の3つをキーワードに県の特性・優位性・森林が持つポテンシャルを最大限に発揮させる森林・林業・木材産業の将来像を示し、成長産業化を目指す取り組みを行っている。県下の約35万㏊の全森林のうち46%が県有林で、このうち14.3万㏊はFSC森林管理認証を取得している。

 山梨県森林協会は一昨年、県の面積の78%が森林である優位性を発揮するため森林・林業関係の28団体によって設立された。

 積水ハウスは、持続可能な木材の積極利用を推進しており、新たに「甲州檜」を木造住宅・シャーウッドの柱に採用して販売するほか、社員教育や施業体験活動などを行っていく。

 協定締結式で山梨県知事・後藤斎氏は「県は県産材のブランド化、需要拡大に取り組んでおり、県下で最大のメーカー積水ハウスさんとの連携は材の利活用、ブランド向上につながると確信している。また、森林協会さんの様々な支援活動により都市と山村の交流が深まることに期待している。今日の3者の固い握手は『甲州檜』と同じ堅いもの」と述べた。

 積水ハウス執行役員 東京営業本部長・皆川修氏は「当社は平成19年、業界で初めて『木材伐採ガイドライン』を策定し、国産材の採用を積極的に進めてきた。今回、木造住宅シャーウッドのラインアップに『甲州檜』の選択肢を設けることができた。その普及を強く促進することで、山梨県の林業、木材産業、地域経済の活性化に貢献したい。『甲州檜』を東京、山梨県のお客様の満足度の向上、ファン拡大につなげていく」と語った。

 山梨県森林協会会長・辻一幸氏は「今回の連携によって県の森林・林業をより一層活性化させていく」と話した。樹齢は伐採期にあたる50年以上が4割に達するという。

 同社によると、「甲州檜」の先行販売を3カ月前から進めており、6件の成約があるという。

◇       ◆     ◇

 記者は、森林・林業の再生・活性化は国土強靭化の肝だと思っている。デベロッパーやハウスメーカーが果たす役割は大きい。今回の協定締結はとてもうれしい。

 山梨県には過去2回、三菱地所の「空と土プロジェクト」の取材で北杜市を訪れている。素晴らしいカラマツの県有林も見ている。

 関係者によると、同県の森林のうち44%が人工林で、適地適木を進めてきた結果、ヒノキ約30、カラマツ約30%、アカマツ約18%、スギ約17%とほどよい分布になっている。「甲州檜」は色がきれいで堅く、香りがいいのが特徴だという。

 専門的なことはよくわからないが、山梨県産材は〝地産地消〟-消費地(東京・山梨)に近いのが最大の強みだろうと思う。そのための路網整備や製材・加工システムの効率化が求められているのではないか。甲州檜も現地で製材・加工(集成材)されるのではないようだ。

 さらに注文。最大の消費地・東京に住む人の圧倒的多数の人はそれぞれ地方出身者だ。夫婦が同じ都道府県出身というのも少数派のはずだ。各都道府県にはそれぞれの木、花がある。「5本の樹」計画に加え、「夫婦和合の家」としてそれぞれの出身地の木や草花を採用したり植えるようにしたら大ヒットするのではないか。

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〝ケロ、ケロ、ケロ〟カエルも歓迎 三菱地所・空土プロジェクト田植えツアー(2015/6/3)

 

 

 

 

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