伊藤忠都市開発と東急リバブルのJVリノベーションマンション「ヴィータス文京千駄木」を見学した。築23年の全24戸の賃貸マンションをフルリノベーションしたもので、2週間で公開できる6戸のうち2戸に申し込みが入るなど順調な立ち上がり。
物件は、東京メトロ南北線本駒込駅から徒歩6分、同千代田線千駄木駅から徒歩7分、文京区千駄木5丁目に位置する6階建て全24戸。建築年月は平成7年3月。現在分譲中の住戸(3戸)の専有面積は50.40~54.00㎡、価格は4,480万~4,780万円。坪単価は300万円の予定。販売代理は東急リバブル。
現地は、団子坂のヒルトップ。近くには「森鴎外記念館」「夏目漱石居宅跡」「青鞜社発祥の跡」などがある。
建物は賃貸だったものを両社が取得したもので、賃貸借契約が終了し、賃借人が退去したあとに順次リノベして分譲していく。エントランスやエントランスホールなど共用部のバリューアップ工事も実施済み。
両社は機会があれば一緒にリノベマンション事業を行うとしているが、今後は未定。
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この日は取材の帰りに立ち寄った喫茶店の水が温かく感じるほど寒い日だったが、見学してよかった。青鞜社の発祥跡に巡り合えたのがなにより嬉しかった。女性解放運動の先駆者・平塚らいてうが雑誌「青鞜」の創刊号(明治44年9月)に寄せた発刊の辞「元始、女性は太陽であった」がよみがえった。発刊の辞は「青空文庫」でも読めるので、若い人にぜひ読んでいただきたい。跡地は東京建物の「Brillia」のマンションになっていた。
森鴎外が曽祖父という千葉大学予防医学センター長・森千里教授には昨年11月にお目にかかることができた。
この界隈の同じ道を平塚らいてう、野上弥生子、夏目漱石、森鴎外が歩いていたかと想像するだけでハッピーな気持ちになる。そんな地にこのマンションはある。
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モデルルームを見学して、天井高はリビングが2350ミリだったので、賃貸仕様であることがすぐ分かった。サッシも単板ガラスだった。
分譲単価は予想した通り。新築は400万円前後が相場だから、リーズナブルな価格設定ではないかと思う。
最寄駅からは徒歩7分以内でよかった。戸建てではないが「工夫(リノベ)次第で資産になる」のか。
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