平成30年「新春経済講演会」(グランドプリンスホテル新高輪で)
平田代表
ナイスパートナー会連合会とナイスは1月26日、恒例の平成30年「新春経済講演会」を行った。関係者ら約1,600名が参加した。
冒頭、ナイスグループ・平田恒一郎代表がグループの概況と取り組みについて講演し、日本経済・業界動向について「職人・材料不足、資材高騰などの懸念材料があり、世界の様々な政治リスクがあり、何が起きるかわからない不安材料もあるが、イノベーションが成長を促す。今年はデフレからインフレに向かうのではないか」と述べ、「〝清く正しくまじめなナイス〟を掲げ、環境・耐震・健康の3つのキーワードで『素適革命』を加速させ、『素適開花』させるべく未来にワークする。当社には現場力と理念の武器がある。ナイス真・次元の年にしたい」などと語った。
以下、パネルディスカッションに参加したパネリスト各氏の今年の住宅着工戸数、株価予想、景気動向などコメントを紹介する。(50音順)
SMB建材・角柄明彦社長 経済は緩やかに回復。人手不足、物流コストアップなど懸念材料はあるが、オリンピック・パラリンピックに向け消費マインドはプラスに働く。住宅着工は後半に消費税アップに伴う駆け込みもあり97万戸くらいとみている。株価は25,000~26,000円、為替は115~120円。〝自国主義〟が跋扈するのが怖い
セイホク・井上篤博社長 エコロジーを推進するナイスさんはエコ贔屓する。株価はわが国への投資が増えそうで27,000円。住宅着工は92万戸と低めに見ている。輸入を減らし、国産材を採用した合板をフル生産し、森林・林業再生に貢献したい
大建工業・億田正則社長 住宅着工は後半に伸び96~99万戸。日経平均は米国の株価の伸びなどから換算して27,840円もありうる。この業界に人が入ってこないので、働き方改革も進める
TOTO・喜田村円社長 当社は昨年、創業100周年を迎えた。住宅着工は分譲が高くなりすぎなので95~96万戸ていど。株価は26,000~27,000円で落ち着く。中国経済は底堅いものがある。省エネは消費者に分かりやすいアプローチを考えている
ニチハ・山中龍夫社長 経済は別だが政治状況がひどい。注意する必要がある。原油高、資材高、金利高も懸念材料で、目先の株価は27,000円もあるかもしれないが後半まで持つか。規制緩和の副作用も怖い。そうなると22,000円に戻る。住宅着工は94~95万戸が着地点。職人不足がこたえてきた。サイディングのプレカット? 実現すれば爆発的に広がる
パナソニック エコソリューションズ・北野亮社長 悲観材料見えにくい。株価が下がるとは考えていない。3万円もあるかと考えたが、25,000円と予想しておく。住宅着工は前年並みの95万戸。スマートスピーカー? 当社は予定ない。今更(参入しても)勝ち目はない。景気はオリンピック後の2025年には崖があるのではないか
吉野石膏・須藤永作社長 住宅着工は96.5~95万戸。マンションは価格が上昇し買い控えが進む。賃貸は過剰だが、後半に向け全体として回復する。株価は27,000~28,000円(別掲の石こうボードの値上げを示唆した記事参照)
LIXIL・大坪一彦副社長 グループ再編を進める。新生LIXILの年。価格制度を変更する。キッチン、バスルームなど水回りが好調。水晶7割、石3割のハイブリッド新商品も投入する。スマートエクステリアにも力を入れる。着工は強気も考えたが96万戸くらいにしておく。株価は経済成長率などから判断して25,000円くらい
パネルディスカッション後の懇親会