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2018/06/16(土) 21:50

〝時短〟テーマ 袖壁・庇・通風窓付き 総合地所「キラリスナ」 紅白ランが歓迎

投稿者:  牧田司

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「キラリスナ」の袖壁・庇・通風窓

 総合地所(事業比率60%)は6月12日、NIPPO(同20%)と名鉄不動産(同20%)とのJVマンション「TOKYOキラリスナPROJECT」の記者見学会を行った。アルコーブの代わりに袖壁・庇・通風窓を設けているのが特徴で、そのアイデアに唸ってしまった。販売事務所には両性具有の紅白のランの花が飾ってあったのにも驚愕した。

 物件は、東京メトロ東西線南砂町駅から徒歩13分、江東区東砂8丁目に位置する15階建て267戸。専有面積は65.04~80.00㎡、予定価格は3,900万円台~6,800万円台、坪単価は約250万円。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。第1期は6月下旬で約70戸を供給する。

 現地は準工エリアだが、マンション化が進み、嫌悪施設は見当たらなかった。敷地東側のスーパー堤防までは徒歩2~3分。小学校は徒歩2分、中学校は徒歩3分。建物内に認可保育園を併設する。

 建物は、荒川の花火大会が眺望できる(5層以上か)東向きと南向き中心の3棟構成。共用施設には大型ランドリーも設置する。専有部はディスポーザー、食洗機、2.1メートルハイサッシなど。

 記者発表会で同社分譲事業部営業二部営業課主事・石井大祐氏は「都心への利便性に加え、共用施設・専有部分の〝時短〟に結びつく商品企画にこだわった自信作」とアピールした。

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「TOKYOキラリスナPROJECT」完成予想図

◇       ◆     ◇

 坪単価250万円は相場か。高くもないが安くもない。グロス価格を抑えるため戸当たり面積を圧縮(69㎡の3LDKが中心)する一方で、間口を6メートル確保し、アルコーブの代わりに袖壁・庇・通風窓を設けているのが特徴。モデルルームも69㎡のタイプ。

 これには正直驚いた。この種のアイデアを見たことがない。庇付きというのはおそらく業界初だろう。袖壁の奥行きは約50センチ。これ以上奥行きをとると外廊下に影響するためか。お客さんの評価も高いという。

 記者は、そこまでやるなら室外機の上には花台を設けるとか、室外機に面する居室は腰窓にするなどしたほうがよかったと思った。

 玄関を入ってすぐにメニュープランの「グリーンパティオ」を提案しているのもいい。半畳ほどの広さだが、フェイクでなく本物の観葉植物を展示していた。ここにフェイクの観葉植物を置いたら、間違いなくお客さんからは総スカンを食らったはずだ。他の専有部にも本物の観葉植物が配されていた。記者の主張が少しは理解されたかと勝手な解釈をした。

 モデルルームを見学しながら競合物件のことを考えた。販売担当は「当社も売主になっている『ALOHA(アロハ)』と競合している。部署は隣りあわせ。お互いが相乗効果となり成功するように願っている」と話した。

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モデルルーム(観葉植物はほとんどが本物だった)

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ガーデニアラウンジ

◇       ◆     ◇

 どうでもいいことを一つ。販売事務所に入ってすぐ、立派な3鉢のランが目に飛び込んできた。記者の目を射たのはランの花そのものではない。そのうちの1つの鉢は3本立てだが、何と花は赤と白に分かれていたからだ。フェイクかと思って触ってみたが本物だった。訳知り顔が気になったが、受付の女性も「こんなの見たことない」と、驚きを隠さなかった。

 もう取材どころでなくなった。紅白に二分されたランの花などどこかで見たような気もするが、突然変異か新種か、ノーベル賞ものか、ずっと考えた。

 帰りしな、失礼だとは思ったが、スカートの裾をめくるように重なっている花の後ろ側と花弁の裏をのぞいた。瞬時に理解した。地は白。花弁の表がスプレーか何かで着色(今回は赤)されていたのは間違いない。

 これにはもう絶句。称賛もした。本物とフェイクを越えたと。しかし、すぐばれるような嘘はつかないほうがいい。記者は裏の裏をかくのが仕事だ。記者のような助平もいることを念頭に入れるべきだった。

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紅白に2分されたランの花

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