RBA OFFICIAL
 
2018/11/27(火) 15:48

坪250万円に収まりそう 東建など6社JV「SHINTO CITY(シントシティ)」

投稿者:  牧田司

img01.jpg
「SHINTO CITY(シントシティ)」完成予想図

 東京建物など6社JVマンション「SHINTO CITY(シントシティ)」を見学した。さいたま新都心駅から徒歩5分の約1,400戸の大規模物件で、埼玉県下で最大級の物件として注目を集めている。坪単価は250万円に収まる模様だ。

 物件は、東北本線・京浜東北・根岸線さいたま新都心駅から徒歩5分、さいたま市大宮区北袋町一丁目に位置する15階建て1,000戸(このほか建築確認前が約400戸)。専有面積は66.40~92.15㎡、価格は未定だが坪単価は250万円に収まる模様。竣工予定は1街区が2020年12月中旬、2街区が2021年12月中旬。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。分譲開始は来年1月の予定。

 事業比率は東京建物が25%、住友不動産が25%、野村不動産が20%、近鉄不動産、住友商事、東急不動産がそれぞれ10%。

 現地は、三菱マテリアルの研究所跡地。駅徒歩5分×総戸数1,000戸以上で括ると、この物件を含め過去10年間で10物件しかない希少物件として注目されている。

 建物はコの字型で、南南東向きA棟と南南西向きのB~D棟の5棟構成。住戸プランは72㎡が中心で、横長リビングと田の字型と角住戸というシンプルな間取り構成となっている。約2,880㎡の中庭には、2階建て共用施設棟「センターテラス」が設けられる。

 主な基本性能・設備仕様は、直床、リビング天井高2500ミリ、ディスポーザー、食洗機、人造大理石カウンターなど。

 販売担当の東京建物住宅営業第一部営業グループ課長代理・草田昌義氏は、「近隣には坪単価250~260万円くらいで面積がやや狭い3LDKの物件が多いが、平均で72㎡を確保して単価も抑制気味にした。単価は245~250万円で調整中。地元大宮区をはじめ与野方面の居住者からの反響がいい。第一期は200戸くらいの供給を目指す」と、手応えを感じ取っているようだった。

IMG_2952.jpg
現地

IMG_2928.jpg
模型

◇       ◆     ◇

 まず坪単価。「坪単価250万円だったら間違いなく売れるが、そんなに安くはならない」と予想していた。

 念頭にあったのは三井不動産レジデンシャルほか「ザ・ガーデンズ東京王子」(全864戸)だった。この物件は、最初は駅から遠いところから販売され、坪260万円くらいだった。想定外の売れ行きで、最後の駅に近いほうは280万円くらいになったはずだ。

 東十条と今回のさいたま新都心のポテンシャルを比較すれば、さいたま新都心に軍配を上げる。駅から現地までのケヤキ並木が素晴らしい。ただ、戸数も多いので強気な価格設定はしないと読んだのだが、坪250万円は〝勢い〟を付けるための設定なのだろう。

 モデルルームは、72㎡の横長リビングと一般的な田の字型の2タイプと、92㎡の角住戸の3タイプ。92㎡はオプション仕様だが、組子デザインのアートや壁が採用されている。価格は6,000万円台の半ばから8,000万円台になりそうだが、28戸しかないこともあり一番人気とか。

IMG_2934.jpg
組子のアート(モデルルームで)

IMG_2932.jpg

◇       ◆     ◇

 どれほどの効果があるか分からないが、〝新都心から日本の幸せを変えよう〟というキャッチフレーズは面白い。売主6社からなる「幸せの街総合研究所」が全国約1万人を対象にアンケートを実施。得られた回答を「LOVE」「W.L.B」「FUTURE」「CULTURE」「PLAY」「NATURE」「COMMON」「HEALTH」「MY-HOME」「WISDOM」の10のキーワードに分類し、「1000HAPPINESS」にまとめている。

 例えば「LOVE」では、「今年も、いつものイタリアンレストランで子どもの誕生日のお祝い」「赤ちゃんを寝かしつけていたら自分もスヤスヤ。この時間も幸せ」などと他愛のないものばかりだが、それを10ページにわたって紹介しているのは立派。さらに幸福度の高い国や地域の特性を調べ、「日常を愛し、家族との時間を大切にする場所と時間がある」という共通項を導き出している。

 同じような試みは、「富久クロス」(1,093戸)でも行っている。「Tokyoイゴコチ論争」と称し、WEBやアンケート、座談会を通じ約10万件もの声を集め、寄せられたアイデアを1000個の「イゴゴチ」にまとめて公表した。

 今回の「1000HAPPINESS」はそれの二番煎じではないかと思わないわけではなく、平均72㎡のプランが一般的なファミリーにとって〝幸せプラン〟なのかという疑問も湧くが、水を差すようなことはとりあえず脇に置く。

 〝20坪で5,000万円、23坪で5,800万円〟というのが記者が以前からずっと考えてきたファミリー層のマンション取得限界だ。それには合致するはずだ。

地揚げから30年 坪330万円のマンションに再生「Tomihisa Cross」(2013/9/5)

 

rbay_ayumi.gif

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン