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2019/03/28(木) 17:19

旧同潤会の長屋など木密地域を一新 旭化成不レジ・不燃公社「品川中延」竣工完売

投稿者:  牧田司

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「アトラス品川中延」

 旭化成不動産レジデンスと首都圏不燃建築公社が参加組合員として開発を進めてきた「中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業」のマンション「アトラス品川中延」が竣工し、3月下旬に引き渡しが行われる。防災街区整備事業の竣工事例としては東京都内6例目。関東大震災後の復興として旧同潤会が建設した木造戸建住宅の面影が残る木密エリアで、権利者も140名に及ぶ事業だったにも関わらず、準備組合設立から5年という短期間で竣工・引き渡することができた貴重な事例だ。

 物件は、東急池上線荏原中延駅から徒歩4分、品川区中延二丁目に位置する13階建て全195戸(権利者住戸72戸含む)。専有面積は33.45~87.05㎡、坪単価は352万円。竣工は2019年2月下旬。設計・監理は日建ハウジングシステム。施工は長谷工コーポレーション。

 2017年末に分譲を開始し、竣工までにほぼ全戸が成約済み。

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集会所

◇       ◆     ◇

 記者は一昨年の暮れ、現地を見て、モデルルームも見学している。周辺には狭隘な道路も残っており、正直、売れ行きの良さに驚いたのだが、完成した建物を見て、よくぞやったと称えたくなるほどよくできていた。

 従前はすれ違うのも大変な路地が錯綜しており、敷地の約半数が60㎡未満で4戸1棟という長屋住宅が多く、旧耐震の建物が8割を超え、権利者の高齢化も進むという困難が伴っていたにもかかわらず、短期間で合意形成できたのは関係者の努力に尽きるのだろう。設計・監理に日建ハウジングシステムを起用する取り組み姿勢にも敬意を表したい。

 完成した建物は、隣地との境界線に道路・通路を設けたほか、帰宅困難者を受け入れる共用部、かまどベンチ、防災井戸、非常用簡易トイレを備えた公園も整備した。駐車場の屋上を緑化し、庭園空間を設けているのも特徴。

 分譲単価352万円というのは今となっては割安か。今なら坪400万円するかもしれない。(従前の現地を見たら手を上げるデベロッパーはいないと思うが…)

駐車場屋上庭園.jpg
駐車場の上の2階屋上庭園

公開空地整備で容積40%緩和 旭化成不レジ・不燃建築公社「アトラス品川中延」(2017/12/14)

 

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