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2020/02/19(水) 17:07

凄い!全館空調、二重&樹脂サッシ採用 野村不「亀戸」934戸 単価300万円台半ば

投稿者:  牧田司

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KAMEIDO PROJEKT

野村不動産は2月19日、地域共生をテーマにした商・住大規模複合「KAMEIDO PROJEKT」発表会を行い、環境・省エネ、防災対策を施した住宅棟「プラウドタワー亀戸クロス」(934戸)と大規模商業施設の概要を明らかにした。マンションは免震工法、全館空調(一部住戸除く)と二重サッシ・樹脂サッシを採用するほか、高さ3mの浸水にも対応する止水扉を設置する。商業施設は従来の店舗面積の約1.5倍、店舗数は約1.3倍の150店舗を予定し「365日亀戸劇場」を目指す。

マンションは、JR総武線亀戸駅から徒歩2分、江東区亀戸六丁目の商業地域・準工業地域に位置する敷地面積約24,823(小学校増築敷地約1,833㎡含む)25階建て2棟全934戸。専有面積は29.88138.44 (トランクルーム面積0.64㎡~8.09㎡含む)、価格は未定だが、坪単価は300万円台の半ばになる模様。売主は同社(事業比率87%)のほか三菱地所レジデンス(同13%)。竣工予定は20221月下旬。施工は前田建設工業。デザイン監修は日建ハウジングシステム。

商業施設は、地下1階地上6階建て延べ床面積約58,000㎡。約150店舗が入居する予定。

会見に臨んだ同社代表取締役社長・宮嶋誠一社長は、「ESGSDGsは経営活動の基盤で、目指すべき価値創造のテーマ。今回の『亀戸』プロジェクトはその取り組みのフラッグシップとなるよう『プラウドシティ日吉』同様、多様なコミュニティ形成や地域との共生をコンセプトとした『BE UNITED』を実現する」と述べた。

マンションの概要について説明した同社取締役兼専務執行役員・松尾大作氏は、「多様なニーズに応えるよう30140㎡のプランを用意し、自宅をSOHO的に利用できるプランも検討中。環境・省エネの取り組みでは、先進のテクノロジーを導入し、プラウド初となる床空調システム『床快full』、間取りの自由度と可変性を高める『Miliful(ミライフル)』、大規模修繕の周期を長くして全体的なコストを削減する『アトラクティブ30』を採用。BELS認定を取得する予定。防災対策では荒川の最大の浸水予想3.5mに対応するため、電気室への浸水を防ぐ止水扉を設置する」と語った。

現時点の来場者は700組。2月末まで予約は満席。第1期は200戸弱を予定している。

商業施設については、同社執行役員・宇佐美直子氏が「テーマはLIVE UPPARK365日賑わう亀戸劇場を仕掛けていく。来館者目標は年間1,000万人超を目指す」と話した。

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左から宇佐美氏、宮嶋氏、松尾氏(皆さんSDGsバッジを付けていた)

       ◆     ◇

 以下は、新型ウイルスの感染を防ぐ役割を果たすかどうかは定かではなく、むしろのべつ幕なし害毒をまき散らす小生の口を封じる狙いがあるのではないかと勘繰りたくなるようなマスクを会見場の受付でもらい、現地・モデルルーム見学会に異動する際にはワンランクもツーランクも上位と思われる亀戸升本の弁当も頂いたお返しの〝お世辞〟記事では断じてない。この前の大京の「長津田」と同じ、極めてレベルの高いマンションに心底ほれ込んだ、賛辞を贈る記事だ。

 同社は、今回の「亀戸」のほか、再開発の「金町駅前」190戸、「平井駅北口」約370戸、「小岩駅南口」601戸、「立石駅南口」450戸を数年間かけて今後分譲する(各物件とも地権者住戸含む)。トータルで約2,500戸だ。第一弾の「亀戸」で一挙に弾みをつけると読んだ。

 その意気込みがひしひしと伝わる発表会だった。飛び上がらんばかりに驚いたのは全館空調(床快full)の採用だった。23年前から採用を検討していたという。

 同じような機能を持つ三菱地所ホームの赤坂のモデルハウスに一度体験宿泊させてもらっている。また、外断熱のマンション、戸建て、ホテルなども泊まったことがあるのでその良さがよく分かる。居室はもちろん、廊下もトイレも洗面所、脱衣室、押し入れの中まで温度を一定に保つことができる。P.M2.5なども防げる。

 残念だったのはコンパクトの162戸には採用されないことだ。なぜなのか理由を聞いたら、担当者は「コンパクトならエアコンをつけっぱなしにすれば効果は同じ。イニシャルコスト=販売価格を抑えるため採用しなかった」と話した。なるほど、これもありか。

 それでも、採用戸数は872戸にのぼる。これまで三菱地所レジデンスは現在進行形の2物件を含め12物件に三菱地所ホームの「エアロテック」を採用しているが、戸数にすると約350戸だそうだ。「亀戸」は一挙に2倍以上上回る。同社は近く分譲する「文京千駄木」「高田馬場」でも採用するという。これは凄いことだ。

 もう一つ。二重サッシは道路の騒音対策の一つだが、内側のサッシにアルミではなく樹脂サッシとLowEガラスを採用しているのにまた驚いた。こんなマンションはまずないはずだ。BELS認定は最低★3つを取得するようだ。

 安心・安全の対策もなるほどと思わせるものだった。止水扉は自動的に作動するという。

 モデルルームは74㎡と最上階プレミアム住戸(15戸)の121㎡。上記以外の設備仕様レベルはこれまでのプラウドとそれほど変わらないと思う。リビング天井高は最上階が2700mm、それ以下は2500mm

 約40戸のSOHOタイプはどのような条件を付すかは検討中とのことだった。記者は〝専ら居住〟の時代ではないと考えるので、これにも注目したい。住友不動産が採用している方式とは異なるのではないか。

 ついでにトイレ。今年見学したマンション、戸建てのトイレはすべてTOTO製だったが、今回はパナソニックの「アラウーノ」。戸数でもTOTOに迫ったか追い抜いたか。

 そして、最大の関心事である坪単価について。「わたしは歳をとってもストレート勝負。変化球は投げません。単刀直入に坪単価を聞きたい」と質問した。ひょっとすると交わされるかと思ったが、松尾氏は「プレ価格ですが、坪単価は300万円台の半ば」としっかり打ち返してくれた。そこで「『所沢』(坪350万円)は超えると思いますが、『北千住』(坪380万円)には負けるのではないか」と畳みかけた。松尾氏も相当負けん気が強い。スタッフを呼び、「コンパクトの162戸は『北千住』を超える」と話した。

 値段が高いは安いかはユーザーが決めることだ。これ以上書かないが、マンションの基本性能は間違いなく現時点で最高クラスだ。今年のマンションベスト3候補に早速入れた。

 添付した大京「長津田」の記事も併せて読んで頂きたい。立て続けに感動的なマンションを取材する機会を与えてくれた両社に感謝申し上げる。 

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床の通気口と二重サッシ・樹脂サッシ

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公開空地

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収納力を増やした新しいキッチン

蛍が湧き立つ川に隣接 基本性能・仕様レベル高い 大京のZEHマンション「長津田」(2020/2/18

効果てきめん 三菱地所ホーム 全館空調「エアロテック」記者も宿泊体験(2017/10/30

 

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