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2020/09/29(火) 10:14

ハッピーロード大山商店街にシェアキッチン ジェクトワン 空き家活用「アキサポ」

投稿者:  牧田司

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「かめやキッチン」

 不動産の売買・賃貸・仲介、空き家活用事業「アキサポ」などを展開するジェクトワンは10月2日、東京都板橋区のハッピーロード大山商店街にある空き店舗を活用したシェアキッチン「かめやキッチン」をオープンする。開業前の9月28日、関係者や報道陣向けにオープンイベントを開催。板橋区長・坂本健氏も来賓として参加し「再開発が進むエリアの起爆剤になる」とエールを送った。 

 「かめやキッチン」は、約80年にわたり営業を続けてきた老舗履物屋「かめや」が昨秋閉店となり、オーナーから店舗を地域活性化に役立ててほしいとの要望を受け、同社の空き家活用サービス「アキサポ」によりリノベーションを行い、シェアキッチンへ再生するもの。

 再生に当たってはエリアマネジメント手法を採用。ハッピーロード大山商店街振興組合の100%出資会社・まちづくり大山みらいと協議を重ね、地域の人々の料理教室・食育イベント場所として使用してもらうほか、飲食店の起業を目指す人の期間限定店舗としても提供する。

 施設は、東武東上線大山駅から徒歩4分、履物屋の店舗だった1階部分の天井を抜いて梁を露出させ、店舗のシンボルだった「亀」をデザインしたロゴを2階の雨戸の部分に設置。約13.5坪の店内には本格的な調理器具を揃えたキッチンスペースを設け、様々な用途の調理を可能としているほか、全16席の飲食スペースも併設。起業家を支援する板橋中小企業診断士協会による「かめやキッチン起業塾」を6回にわたり行っていく。

 来賓として参加した坂本区長は、「古い店舗を再生し、地域のコミュニティとも融合させながら、同時に飲食業の起業を目指す人々にもスペースを提供するというコンセプトは意義深いものがある。現在、川越街道周辺では再開発計画が進行中で、皆さんのこの新しい街と古い店舗をつなぐ取り組みが板橋区のモデルになるよう期待している」などと挨拶した。

 まちづくり大山みらいの石川政和代表取締役は、「大山は2つの再開発計画でものすごい変化が起きつつある。古いものを残しながら新しいものを揃え、緑と賑わいのある街づくりを進めていく。新型コロナの影響で飲食店は非常に厳しいが、在宅勤務は追い風になる」と語った。

 店舗所有者の春日冨美子さんは「昭和30年ころ父が建てた店舗。このように地域のために役立てていただけることを感謝しています」と深々と頭を下げた。

 ジェクトワン代表取締役・大河幹男氏は、「5年前に立ち上げた『アキサポ』は定借で空き家を借り上げ、リノベ再生するもので、オーナーの負担なしに資産価値を向上できるのが特徴」と話した。これまで約30件の実績があるという。

 同社は2009年1月設立。2020年3月期の売上高は14,100百万円。2016年3月期の6,000百万円から大幅に伸びている。

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左からジェクトワン地域コミュニティ事業部・石井萌奈氏、大河氏、坂本区長、石川氏、大山町会会長・松野榮仁氏、大山本町会会長・徳山安子氏

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◇       ◆     ◇

 タカラレーベン(旧社名・宝工務店)が本拠を構えていた隣駅の中板橋とともにお世辞にもきれいな商店街とは言いがたいが、ハッピーロード大山商店街は、リブランの社名が千葉建設だったころから取材のためよく通った。幸か不幸か、同区の十条商店街と同様、開発から取り残されたために昭和の街並みが残っている。

 坂本区長や石川氏が語ったように大山は劇的に変化する。現在、市街地再開発事業」約0.85haの「大山町クロスポイント周辺地区第一種市街地再開発事業」と約1.2haの「大山町ピッコロ・スクエア周辺地区」が進行中だ。「大山町クロスポイント」では住友不動産が約340戸の住宅を建設することが決まっている。「大山町ピッコロ・スクエア」は再開発組合の設立準備中。三菱地所レジデンスが事業参画する模様た。

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「大山町クロスポイント周辺地区第一種市街地再開発事業」

東京建物「Brillia大山Park Front」完成 ランドスケープ・外観が素晴らしい(2018/11/30)

 

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