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2020/10/10(土) 14:48

3人のアーティストが制作・展示・販売する現場見学 丸の内・国際ビル1階

投稿者:  牧田司

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「ARTIST STUDIO ACTIVITIES」制作現場

 三菱地所が先日プレス・リリースした「ソノ アイダ#有楽町」の第3弾企画「ARTIST STUDIO ACTIVITIES」の制作現場を見学した。

 訪ねたのは、雨が降り続きとても寒い日の9日の午後4時ころ。約90㎡の作業場は、コンクリや配線がむき出しになったネイキッドルームだった。創作意欲を書き立てるためか、ラップのような音楽が流れていた。

 小生も一時期油絵に凝ったことがあるので分かるのだが、作家によると他人に見られることを嫌い、ましてや話しかけられたりすると激怒することもある。

 なので、おずおずと名刺を出し、見学の許しを請うたらアーティストの藤元明氏、藤崎了一氏、相澤安嗣志氏とも快く受けていただいた。感謝申し上げます。

 3氏のうち藤元氏は、何やら書き物に目を移したり沈思黙考していたりしていたかと思うと、いきなり黒いビニールのようなキャンパス(と呼ぶのかどうかは分からいが)にいきなり左官道具のテコのようなものに白い絵具(ペンキに見えた)を付け、塗り始めた。

 最初のころは何をしようとしているのかさっぱり分からなかった。油絵のように下塗する作業ではなかった。20分くらいたっただろうか、おぼろげながら人物を描こうとしているのではないかということが分かってきた。このような塗り方をしたら混色し、画面はグレー一色になるのではないかと心配した。(小生は何度も失敗している)

 藤崎氏は、失礼ながらアーティストというよりは大工さんだ。他の二人に遠慮することなく、けたたましい音を立てる電動のこぎりで木を切り、鉋削りをしていた。シャツは半袖だった。

 相澤氏は、岩絵具のようなものを調合していたのは小生も少しは理解できた。もともと日本画を描いていたと聞き納得した。

 かれこれ1時間くらい見学したか。昼食も取っておらず、タバコも吸っていなかったが、時間がたつのもすっかり忘れていた。

  芸術家の制作現場を見ることができるのはまたとない機会だ。向こう1カ月の間にどのような作品が生まれるのか。〝共演〟することで作風に変化が現れるのかどうか。機会があったらまた訪ねることにした。

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藤元氏

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藤崎氏

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相澤氏

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藤元氏

1975年東京生まれ。アーティスト。人間では制御出来ない社会現象をモチーフとして、様々な表現手法で作品展示やアートプロジェクトを展開。主なプロジェクトに「ソノ アイダ」、「TOKYO 2021」、「陸の海ごみ」、「NEW RECYCLE®」、広島-NewYork で核兵器をテーマに展開する「ZERO PROJECT」「FUTURE MEMORY」など。2016 年より開始した「2021」プロジェクトは現在も進化中。

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藤崎氏

1975 年大阪生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了後、商業造形制作やクリエイティブプラットフォーム(SANDWICH) など様々な場所でテクニカルディレクターとして活躍、2014 年から作家として本格的に活動を開始。自らの身体感覚を媒体として制作行為の軌跡を作品構成の要素とする。「執着(ADDICT)」 をコンセプトに素材を偶発的な物理現象へ変換し、彫刻、写真、映像など様々なメディアを用いて作品表現へと昇華させている。

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相澤氏

1991 年神奈川県生まれ。多摩美術大学美術学部情報デザイン学科メディア芸術コース卒業。自然と人間が交わる境界領域、文明の廃棄物が混在する場、エネルギー消費の場などを、現代の複雑で多様な社会の中で失われていくことになる歴史的な遺産として価値を見出し、物質の存在や運動エネルギーの認識を反映させた作品を制作している。

丸の内・国際ビル1階で3人のアーティストが制作・展示・販売10/8~11/1 三菱地所(2020/10/7)

 

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