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2020/11/19(木) 17:34

世界初 積水ハウス 全従業員27,000人対象に「幸せ度調査」 慶大・前野教授が監修

投稿者:  牧田司

 積水ハウスは11月19日、「従業員の幸せ」を追求するため、幸福経営学の第一人者、慶應義塾大学・前野隆司教授の監修のもと、グループ全従業員約27,000人を対象に「幸せ度調査」を11月20日から実施すると発表した。この種の調査を行うのは世界で初めてという。

 同社グループは住を基軸に、ハード・ソフト・サービスを融合した「幸せ」を提供するグローバル企業を目指しており、2018年には企業では日本初となる幸せを研究する「住生活研究所」を開所。創業60周年を迎えた今年、2050年に向けた30年のグローバルビジョンに〝「わが家」を世界一 幸せな場所にする〟を掲げ、商品企画に生かすなど様々な取り組みを行っている。今回の調査はその一環。

 今回の調査について、前野教授は「慶應義塾大学前野研究室がはぴテックと共同開発しました、個人の幸せを多面的に計測可能なアンケート調査『幸福度診断Well-Being Circle』と、同じく前野研究室がパーソル総合研究所と共同開発しました、働く人の幸せを分析可能なアンケート調査『はたらく人の幸せ/不幸せの14 因子』を同時に計測し、その分析を行うという、世界で初めての試みです。

 本調査は、積水ハウスグループ従業員の幸福度向上に寄与すると考えられるのみならず、個人の幸せと会社での幸せの関係性が明らかになることによって、これからの経営のあり方を考えるために重要な示唆が得られると期待される、興味深い調査です」とコメントを寄せている。 

◇       ◆     ◇

 同社が2年前、「幸せ」を研究する「住生活研究所」を設立したのに驚愕したが、そのとき、初代の所長に就任した河崎由美子氏は「『幸せ』は個別解かもしれないが、普遍解にもつなげたい」と語った。

 つまり、従業員一人ひとりの「幸せ」を会社全体、さらには社会全体の「幸せ」につなげようという目標を当初から考えていた結果が、今回の全従業員への調査となったようだ。プレス・リリースだけでは具体的にどのような調査を行うのか不明だが、全従業員約27,000人を対象にするというからすごいデータが集まるはずだ。同社には、「不幸」と感じている人など都合の悪い部分をカットなどせず、結果を正直に発表してほしい。

 結果は、同社の「幸せ」追求だけでなく、前野教授がコメントしているように、すべての企業や個人が「幸せ」とは何かを考えるきっかけになるはずだ。

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 とはいえ、調査結果を分析するのは容易でないと思う。「幸せ」追求は人類永遠のテーマだが、「幸せ」を普遍解として示した哲学者など寡聞にして知らない。「幸せ」を定性的・定量的に計測するモノサシなど存在しないと考えるが、いかがだろう。

〝幸せ(人間愛)〟のさらなる追求に期待 積水ハウスがわが国初の「幸せ」研究所(2018/7/27)

 

 


 

 

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