「クレヴィア両国 国技館通り」
伊藤忠都市開発・東京建物が5月下旬に販売する「クレヴィア両国 国技館通り」のモデルルームを見学した。坪単価は両国駅圏最高値の450万円になる模様だが、立地条件のよさ、設備仕様レベルの高さからして当然の単価だと思う。これまで1,200件弱の問い合わせがあるという。
物件は、JR総武線両国駅から徒歩2分、墨田区両国2丁目の商業地域に位置する14階建て全77戸(事業協力者住戸9戸含む)。専有面積は25.63~67.39㎡。価格は未定だが、坪単価は450万円。竣工予定は2022年4月下旬。設計・監理はIAO竹田設計。施工は佐藤工業。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地は、両国駅からすぐの国技館通りに面しており、由緒ある回向院へは徒歩2分のほか、芥川龍之介が通った通学区の両国小学校へは徒歩6分、隅田川は徒歩4分、駅の北側には国技館、旧安田庭園、江戸東京博物館、両国中学校、横綱町公園などがある。
建物は内廊下方式で、住戸は2階以上。5階まではワンルームタイプや事業協力者住戸が中心で、9階以上は40~60㎡台の2LDKと3LDKで1フロア4~5戸構成。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、ディスポーザー、食洗器、御影石キッチン天板など。最上階(14階)には、カウンター席「スカイビューラウンジ」と、リモートワークや読書、勉強などにも利用できる個室ブース「+HANARE Common」を設置しているのも特徴。
エントランスアプローチ
共用施設「HANARE」
モデルルーム
◇ ◆ ◇
坪単価を聞いたときはびっくりしたが、さもありなんと思った。こんなことを書くと錦糸町住民に怒られるかもしれないが、雑多な錦糸町と比較にならないほど両国駅圏は歴史・文化の香りがする。格が違う。国技館通り沿いの物件としては約10年ぶりの供給であり、昨年末からの反響が1,200件近くに上っているのもよくわかる。
記者はもう20年くらい前か、物件の対面にある「ちゃんこ巴潟」で2度食事をしたことがある。相撲甚句を聞きながらおいしいちゃんこ鍋をつつき、酒を飲めるのは格別だ。平幕クラスでも一人5,000円くらいだったはずで、決して安くはないが、坪450万円を検討するユーザーだったら痛くもかゆくもないはずだ。
とはいえ、下町だから1億円を超えるニーズは多くないと見た。伊藤忠都市開発もその辺をよく弁えているのか、1億円超はそんなに多くないはずだ。
単身者向けの「nanoni」にはトール型収納+全身ミラー、高機能シャワー、スクエア型キッチン+食器棚、ディスプレイウォール+床暖房、可動パーティション(半透明ガラス)などを採用しているのもいい。
モデルルームがある「有楽町イトシア」の伊藤忠都市開発の常設販売ギャラリーは必見だ。買わない買います買えば買え…記者のような貧乏人は足がすくむかもしれないが、どんな人にもお菓子やコーヒーくらいは振舞ってもらえるはずだ。モデルルームで使用されていた食器類はDEDAR(デダール)製。目が飛び出るほど高価ではないが、安物でもないはずだ。
これはついで。売主は伊藤忠都市開発と東京建物。メインは伊藤忠都市開発だが、この両者はいま分譲中の東建がメインの「聖蹟桜ヶ丘」もそうだが、これまで「有明」「磯子」「上野池之端」「上野」…よっぽど仲がいいんだろう。仲を裂く勇気のあるデベロッパーはいないのか。こんなことを書くから取材の声がかからなくなるのか…それでも記者は書く。
スクエア型キッチン(これはスグレモノ)
これは凄い ホテルなら5つ星 伊藤忠都市 「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」(2020/9/10)