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2021/07/28(水) 09:10

希望の虹を見た 多様な働き方を提案 サンフロンティア「+SHIFT KANDA」

投稿者:  牧田司

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「+SHIFT KANDA」外観

 サンフロンティア不動産は7月27日、同社の旗艦事業であるリプランニング(不動産再生事業)ブランドの一つ「+SHIFT(プラスシフト)」の新築2棟目となる「+SHIFT KANDA」が完成したのに伴う報道陣向け内覧会を行った。8月1日に入居開始となる。

 「+SHIFT(プラスシフト)」は。多様化する働き方に対応するため、居心地がよくアイデアやイノベーションが生まれるワークスペースの創造をテーマとしており、新築としては今年4月にオープンした「+SHIFT NOGIZAKA」次ぐもの。インテリア・プロダクト・建築の設計デザイン会社DRAFTとコラボしているのが特徴。

 物件は、都営地下鉄新宿線岩本町駅から徒歩5分、JR神田駅から徒歩7分、千代田区神田岩本町4丁目の水天宮通りに面した敷地面積123.48㎡の鉄骨造12階建て延べ床面積1045.67㎡。1階と12階は共用フロアで、2階~11階がそれぞれ約25坪の賃貸フロア。賃料は89万~103万(税別)。2021年2月に竣工。

 賃料には管理共益費、家具・機材使用料、清掃費(コミュニティーマネージャー)、廃棄物処理費、水道光熱費、wi-fi 通信費、印刷費(インク・トナー/紙代は別途)などが含まれる。

 同社執行役員リプランニング事業部長・小田修平氏は、「当社の賃貸オフィスはArt(アート)、WEEK(ウィーク)、LIT(リット)とこの+SHIFT(プラスシフト)の4ブランドで展開しているが、賃料のほか光熱費、原状回復、賃貸借期間など契約条件が厳しい従来型賃貸オフィスではなく、パソコン一つですぐに利用でき、付加価値の高いセットアップ型が高く評価されている。今後、この種のオフィス市場は100倍に増加するという予測もある。今回のオフィスは「NOGIZAKA」と同様、外観デザインからインフィル、家具、小物、ホームページ作成に至るまでDRAFTの世界観を表現した。五感で体感していただきたい」と語った。

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1階ラウンジ

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VeroMetal塗装を施したキッチン天板

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ルーフトップ

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ルーフトップラウンジ

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基準階オフィスエリア

◇       ◆     ◇

 同社のこの種のオフィスを見学するのは5回目くらいか。規模は小さいが、人工大理石にVeroMetal塗装を施した銅板と見まがうキッチン天板、新素材のセラミックカウンター、本革の収納扉、トイレ・収納のサイン、本物の竹が配合された環境にやさしいバンブーメラミン皿、落としても割れないグラスなど細かな点にもこだわった共用部のデザインは「+SHIFT NOGIZAKA」と同じだった。

 販売も行われるイタリアのオーガニックソープ(500ミリリットルで3,000円とか)で手を洗い、コーラ、クッキーも試飲・試食させてもらった。

 専用部では8階のオフィスだったか。通常の薄っぺらい仕切り板で区切られているそれとは形状も全然異なる集中ブースが設えられていた。音が漏れないような仕上げになっており、パソコンのキーボードを叩きつけるように記事を書く記者には最適だと思ったが、一方で、そこに入ったら仮眠どころか永遠の眠りにつくのではないかと配にもなった。値段を聞いたら一般的なものと桁違いのン十万円だとか。

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レストルームサイン

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レストルームボウル

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集中ブース

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バンブーメラミン皿と落としても割れないグラス

◇      ◆     ◇

 取材の最終盤、最上階12階の共用フロアと屋上テラスの説明を受けていた時だ。同業の記者の方が「ほら、虹だ」と指さした。確かに
キャンパス地のソファークッションに虹が浮かび上がっていた。これもフェイクの演出ではないかといぶかったが、そうではなかった。内覧会開始時に降った雨が自然現象であることを証明していた。

 その途端、数十年前の甘くて切ない記憶がよみがえった。小生が生まれ育った谷あいの村では、夕立の後には必ずと言っていいくらい、恋が成就する予感する、貧困から脱却できるのではないかという、東の山と西の山を結ぶ希望の虹がよくかかった。人工のどぎつい邪悪なミラーボールとは似て非なるものだ。

 この自然の現象を設計者が企図したのであればこれは凄い。室内に差し込む太陽光の角度と屋外の庇状のガラスの上に水滴がつくように設計したのだろうか。

 「七」にまつわる言葉は七曜星、七つの子、七福神、七つの大罪、初七日、七つ道具、七草など多いが、やはりラッキーセブンの虹だ。

 記者が大好きな作家・丸山健二さんの代表的な著作「千日の瑠璃」には次のような一節がある。

 「私は虹だ。

 うたかた湖とうつせみ山を結んでまほろ町をひとまたぎにする、何ら底意のない虹だ。限りない索漠さを秘めた冷たい雨があがって、地上はふたたびいくばくかの可能性を孕んだ陽気な光に覆われてゆく。そして、いつまでも正義の大道を踏み行なうことができない者や、晩節を全うできそうにない者が、さも眩しそうに顔をしかめて、私を見上げる。ほかの人々も私に気づき、ほんの数秒間だけ胸のうちの蟠りを忘れるが、すぐにまた、通常通りのせかせかした営みに戻ってしまう」

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ソファクッションにかかった虹

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雨滴を遮る庇状のガラスが虹を発生させるヒントか

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