三井不動産 VS 野村不動産
熾烈な戸建て分譲マッチレースに突入
この前、三井不動産レジデンシャルが今期戸建てを過去14年間で最多の950戸を売上げ計上する予定と書いた。対する野村不動産はどうか。
5月21日の「プラウドシーズン船橋森のシティ」の記者発表会に臨んだ同社戸建事業部長・市原幸雄氏は、「今期は700戸強。来期は1,000戸超を目指す。(三井さんを)意識しているわけではないが、結果的に超えることになるかもしれない。これまで大規模を中心に展開してきたが、今後は幅を広げて3,000万円台の郊外型から1億5,000万円ぐらいの高額までメニューを増やす。ただ、街並みを重視するのが基本で、10戸未満の小規模まで手掛ける考えはない」と話した。
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野村不動産が三井不動産レジデンシャルを超えそうだという情報は1年前ぐらいから聞いていたが、市原氏は公式の場で「来期は1,000戸超を目指す」と明言した。
一方の三井不動産レジデンシャルは「他社と戸数を競っているわけではない。一つひとつ積み上げてきた結果」(経理部経理グループ長・富樫烈氏)と、本心はともかく受け流した。
これまで大手デベロッパーの戸建て事業は三井不動産が独走、〝一人勝ち〟の状況がずっと続いてきた。野村不動産が来期に1,000戸超ともなれば、両社の熾烈なトップ争いが演じられる。両社のマッチレースは見ものだが、2強に続くところがなかなか出てこない。影すら踏めない情けない状況が続く。