ナイスは8月6日、隈研吾建築都市設計事務所が設計監理を、同社が施工を担当するサッカークラブ「FC町田ゼルビアクラブハウス」の構造見学会を行った。2階建て鉄骨造で、屋根材にCLTを採用したハイブリッド構造としているのが特徴。気温34度の酷暑にも関わらず、見学会には約150名が参加した。
施設は、小田急線鶴川駅からバス9分徒歩5分、町田市三輪緑山1丁目に位置する敷地面積約42,044㎡、建築面積約1,087㎡、2階建て鉄骨造延べ床面積約1,774㎡。2021年4月に着工し、2022年1月に竣工予定。用途は事務所(クラブハウス)。設計監理は隈研吾建築都市設計事務所。施工はナイス木構造事業部。事業主はFC町田ゼルビア。
現地は、野村不動産が開発した昭和を代表する「鶴川緑山住宅地」(1,190区画)に隣接。敷地は町田市の所有地。クラブハウスのほか人工芝の練習場などが整備される。
建物は、グラウンドへの広がりを表現する「跳ね屋根」と周辺の緑に調和する「リズミックウィンドゥ」を、構造部にはゼルビアの語源であるケヤキを想起させる「コエダフレーム」を、野地板にはCLTt36を、垂木にはTJIジョイストを、外壁には波型鋼板をそれぞれ採用。床はコンクリート直押さえとしている。一部は2層吹き抜けの現し空間とする。
見学会の冒頭、ナイス木構造事業部長・遠藤雅宏氏は「少しでも有益な情報を提供しようと見学会を実施した。猛暑の中、またコロナの感染拡大が続く中、予定以上の見学申し込みをいただき感謝したい」と述べた。
続いてFC町田ゼルビア大友健寿社長は「クラブハウスは、コストを抑制しながらデザイン性も求めるという厳しい条件のコンペを行ったが、関係者の皆さんに工夫していただいた結果それが実現した」とあいさつ。
隈研吾建築都市設計事務所代表取締役・横尾実氏は「コストを抑えながらいいものを造るという高いハードルを越えられた。ナイスさんと運命共同体で取り組んだ成果」と語った。
FC町田ゼルビアは1977年、小学生のチームをつくったのが前身で、1989年、トップチームとして創設された。現在、町田市をホームタウンにサッカーJリーグ2部で戦っている。J1に参戦するには1.5万人以上収容できるスタジアムを備え、人工芝の練習場やクラブハウスを有することなどのライセンス条件をクリアすることが求められているが、2018年にサイバーエージェント傘下に入ったことで条件をクリアする環境が整った。現在は一部昇格できる位置に付けているそうだ。
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ピカドンによって昭和20年末までに14万人が死亡(広島市推定)したとされる「原爆の日」から76年目のこの日、菅義偉首相は広島市で開かれた平和記念式典で、広島を「ひろまし」、原爆を「原発」と言い間違え、原稿を読み飛ばしたことから「(核兵器のない)世界の実現に向けて力を尽くします」などと意味不明のあいさつを行ったとメディアが伝えた。
菅首相はこれまでもミスを繰り返していたが、この日は炎天下でしかも屋外。暑さのせいだろうと同情したくなるが、同じような条件の町田も暑かった。
見学会は屋内だが、上棟したばかりなので、いたるところに設けられていた大型扇風機も熱気をかき回すだけで、その役割を果たせず、スーツ姿の記者は冷たいお茶を飲んだ分だけ汗となって体中に吹き出し、さらにまたミーンミン、ミーンミンとすだくセミの音に集中力がそがれ、〝セミはなぜ鳴くの〟というかみさんのばかばかしい質問がだしぬけに思い出され、オスとメスはどこで見分けるのだったかと小さいころの記憶がよみがえり、スタミナを温存するために鳴かないメスはやっぱり賢明だと改めて思い知るに至った。
そんなわけで、前段の記事は読者の皆さんが知りたいことを伝えられているかどうか自分でもよくわからない。