「ルピアコート越谷」
ポラスグループ中央住宅が分譲中のファミリー&コンパクトマンション「ルピアコート越谷」を見学した。駅から徒歩4分の全46戸で、5月から販売開始。これまでにファミリーは9戸のうち7戸、コンパクトは37戸のうち半分が成約済み。他社との差別化を図った商品企画が優れている。
物件は、東武伊勢崎線越谷駅から徒歩4分、越谷市越ヶ谷1丁目の商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)に位置する13階建て全46戸。専有面積は30.14~80.37㎡、コンパクトタイプの価格は2,300万円台~3,400万円台(坪単価285万円)、ファミリータイプの価格は4,800万円台~6,400万円台(坪単価246万円)。竣工予定は2022年1月中旬。施工は川村工営。販売代理は東京中央建物。
5月から販売を開始しており、これまでコンパクト37戸のうち半分が、ファミリー9戸のうち7戸が成約済み。順調に推移している。
現地は、表通りから一歩入った中高層建築物が建ち並ぶ一角。幅員7.8mの北側道路に接道。従前敷地は更地で、形状は南北軸がやや長い長方形で、敷地東側に同規模のマンションが建っていることから、内廊下方式を採用し目隠しとしても機能するようにしている。
住戸は2階から8階までがコンパクトで、標準階1フロア5戸構成。9階以上は角住戸のファミリー2戸と中住戸のコンパクトの3戸構成。主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機(コンパクト除く)、ガス衣類乾燥機「乾太くん」、バックカウンター・収納棚、ピアキッチン(同)、冷凍庫(同)、プッシュプルドア、物干しポールなど。
〝蔵の街・越谷〟を象徴する大谷石を建物基壇部に配し、ハナブサデザイン代表・花房茂氏による地元の伝統工芸をモチーフにした「だるまアート」「越谷「籠染灯篭」を共用部に設置する。
同社マインドスクェア事業部マンションDv営業企画課課長・湯村元昭氏は「単価は低くはないですが販売は堅調。ファミリーはデザイン、ワイドスパン、ピアキッチン、冷凍庫や首都圏初の『乾太くん』が地元のセレブに評価され、高額タイプは抽選になるほどの人気。コンパクトも『乾太くん』やバックカウンター・収納を標準装備したのが人気の要因。コンパクトの成約者の8割は女性」と語った。
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コンパクトの坪285万円はもちろん、ファミリーの坪245万円は越谷駅圏最高値だが、商品企画・設備仕様レベルは郊外型としては極めて高いはずだ。
間取り図を参照していただきたい。専有面積は70㎡台だが、スパンは8.75mで、形状はほぼ正方形。玄関・シューズインクロークに窓があり、廊下面積を少なくし、キッチン-洗面-浴室の動線も機能的にできている。
リンナイのヒット商品「乾太くん」を全戸標準装備とし、ファミリータイプには冷凍庫を装備したのは、冷凍冷蔵庫に収まり切れない家庭が増えている需要の高まりに対応するもの。マンションDv担当の同社取締役・金児正治氏の強い指示があったようだ。同社の戸建てでも採用するケースが増えているという。
同社のマンション事業は、数年前までは年間1~2棟くらいしかなかったが、最近はどんどん増加し、昨年はついに首都圏マンション供給ランキングベスト10入りした。現在の商品企画・設備仕様レベルを維持できたら、どことでも互角以上に戦えるはずだ。坪単価280万円のコンパクト「ルピアシェリール三郷中央」57戸も9カ月で完売したことを湯村氏は明かした。