「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」(ルーバーはカラマツ)
三菱地所とグループのロイヤルパークホテルズアンドリゾーツは9月30日、国内初の高層ハイブリッド木造ホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」を10月1日に開業すると発表した。北海道産木材使用した国内初の高層ハイブリッド木造ホテルで、構造材に使用する木材量は国内最大規模となり、ロイヤルパークホテルズの北海道第一号店舗となる。
施設は、地下鉄大通駅すぐそば、JR札幌駅から徒歩約15分、札幌市中央区大通西1丁目に位置するRC造木造(壁:枠組壁工法・床:CLT)地下1階・地上11階建て延べ床面積延床面積約6,157㎡。客室数は134室。客室面積は19.9 ~47.8㎡。付帯施設:CANVAS LOUNGE「KOKAGE」、レストラン「HOKKAIDO CUISINE KAMUY」、CANVAS ROOFTOP「Outdoor Living SAPPORO」など。建築主は三菱地所。設計・監理は三菱地所設計。施工は清水建設。竣工は2021年8月末。
低中層部(1~7階)は木質化を施したRC造、中層部(8階)1層がRC・木造のハイブリッド造、高層部(9~11階)が純木造。構造躯体に使用する木材量は約1,060㎡となり、そのうち8割がトドマツ・カラマツ・タモなどの北海道産木材。構造躯体に使用する木材量は国内最大規模となる。建物全体をRC造とした場合と比べ約1,380tのCO2発生を抑制する。
フロアは3~8階の「ギャラリーフロア」と9~11階の「キャビンフロア」に分かれており、ギャラリーフロアでは北海道にゆかりがあるアートが楽しめ、キャビンフロアは木造の柱梁のない箱状空間を活かした、木に囲まれた山のキャビンで過ごしているかのような客室となっている。全134室の客室は、北海道の木でつくられた家具やスピーカーを配置するなど、利用者に「北海道を体感する」を提供する「エシカル(=倫理的な)」「サステナブル(=持続可能性)」を念頭に、究極の地産地消を目指す。
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木を多用した高層ホテルでは、三井不動産「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」を見学している。施工は清水建設で、素晴らしいホテルだ。
三菱地所はこの日(9月30日)、地元のメディア向け発表会を行い、動画配信も行っている。画像や動画などでは木の肌触り、ぬくもりが伝わってこないのが残念だが、機会があったらこのホテルと建築家・坂茂さんが手がけた紙と木のホテル「ショウナイホテル スイデンテラス」と合わせて泊まりたい。
フォトセッション
さすが三井不動産 わが国初の本物の木造〝杉乃木〟ホテル「神宮外苑」に誕生(2018/11/13)