「レーベン福岡天神 ONE TOWER」
福岡市の三菱地所他「光と風の広場」の取材を終えた3月10日夕、タカラレーベンとグループ会社のタカラレーベン西日本のグループ創業50周年記念物件「レーベン福岡天神 ONE TOWER」を見学した。敷地は6社による入札を競り落としたもので、広大な須崎公園の再整備エリアに隣接。「天神」アドレスは38年ぶりで最高層の免震、他を圧するモデルルーム提案などが評価され、これまで第1期100戸を供給。販売当事者も驚くほどの売れ行きを示している。
物件は、福岡市地下鉄空港線天神駅から徒歩7分、福岡市中央区天神5丁目の商業地域に位置する23階建て全153戸。専有面積は37.05~142.99㎡。3月21日に再登録申し込みを受け付ける住戸(4戸)の価格は4,318万~5,528万円(専有面積42.68~58.39㎡)。竣工予定は2024年2月中旬。設計・監理はデベロップデザイン一級建築士事務所。施工は大豊建設。
グループとして福岡県内2棟目、福岡市内では初の供給物件で、モデルルームオープンは昨年12月。来場者はこれまで500件超。1月27日から販売を開始しており、3月10日現在、第1期96戸が成約済み。
敷地は3方に接道。従前の敷地は戸建てなどで、6社による入札で同社が取得した。「天神」アドレスのマンションは38年ぶり(九州産業研究所調べ)。敷地北東側は幅員15mの市道を挟んで敷地面積約4万㎡の須崎公園に隣接。同公園では、隣接する市民会館と一体的に再整備する事業が進行中で、約2,000席の大ホールを備えた拠点文化施設や芝生広場、レストランなどが計画されている。文化施設は2024年3月開業、公園は26年3月の供用開始が予定されている。
2階から16階までStandard floorは37㎡台と70㎡台が1スパン、40㎡台、50㎡台、60㎡台がそれぞれ2スパン。17階~21階までのPremium floorは1フロア6戸で、それぞれ43㎡台、56㎡台、75㎡台、83㎡台、95㎡台、100㎡台。22階以上のExecutive Suite floor8戸は全て100㎡以上。
主な基本性能・設備仕様は、免震、二重床・二重天井、リビング天井高2550~2700ミリ、ディスポーザー、食洗機、オリジナルウォーターシステム〈ルイックプロジェクト〉など。共用部はウイ・アンド・エフ ヴィジョン監修によるラウンジ(1階)、スカイラウンジ(16階)、ゲストルーム(17階)など。
販売を担当するタカラレーベンマンション事業部 営業推進事業部 第1営業統括部 第1営業部1課長・松島勇一郎氏は、「当社の50周年記念にふさわしいフラッグシップマンション。モデルルームを見学される方は皆さん驚かれています。実需はもちろんセカンド、投資も少なくありません」と話した。
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九州圏のマンションは、建築家・磯崎新氏がコ-ディネートした「ネクサスワールド」と西鉄不動産のいくつかのマンション、熊本県の「くまもとアートポリス」(KAP)しか見学・取材したことはない。
今回は4度目の見学・取材だが、市場はさっぱり分からない。それでも数えきれないほど見学した同社のマンションの中では出色の出来で、50周年記念にふさわしい記念碑的なマンションだと確信できる。
22~23階の「Executive Suite」仕様の100㎡のモデルルームの提案がいい。リビングのテーブルは原価200万円もし、大理石や鏡を張り巡らせた壁などオプション仕様だけで2,000~3,000万円くらいするそうだが、レベルは首都圏の億ションに引けを取らないどころか、それ以上だと思う。富裕層の心を間違いなく捉える。
モデルルームは75㎡のタイプもあるが、こちらも首都圏で観る同社のモデルルームと同じだ。来場者は目を丸くするのは間違いない。
坪単価は〝書かない〟という約束だが、過去の福岡市内の供給物件の最高値を更新するそうだ。
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