リストグループのリストプロパティーズが分譲中のコンバージョンマンション「リステージ三浦海岸」を見学した。1992年(平成4年)に竣工したリゾートホテル「マホロバマインズ」別館全106戸を取得し、大規模修繕・内装工事を施し、セミオーダー方式も導入し今年4月27日から分譲開始しているもので、これまでに20戸を成約するなど、順調なスタートを切った。海好きにはたまらないマンションだ。
物件は、京急久里浜線三浦海岸駅から徒歩7分、三浦市南下浦町上宮田の第二種住居地域の高台に位置する10階建て全106戸。現在分譲中の住戸(30戸)の専有面積は57.86~100.86㎡、価格は1,898万~5,098万円(最多価格帯2,600万円台)。リフォーム済みの平均坪単価は約150万円。既存建物施工は日成工事。既存建物竣工は平成4年6月。大規模修繕工事完了は令和4年2月下旬。売主はリストプロパティーズ。販売(仲介)は成和建物。
「マホロバマインズ三浦」は、四季の自然舎(綱川髙司社長)が経営するリゾートホテルで、バブル期に当時のダイカンホームが分譲マンションとして企画したが、バブル崩壊によって分譲からホテルに用途変更したため、マンションのような客室が多いのが特徴。本館の客室数は200室で、今回、同社が取得した「別館は」全106戸。1階の食堂などの共用部分や客室のエントランス部分なども一部専有化している。
建物はL字型で、ライトウェル(ボイド)付きで、玄関窓付き。全体の8割を占める東南向きと南西向き角住戸からは三浦海岸が一望できる。海岸までは徒歩7分。二重床・二重天井、天井高は2400ミリ。トイレ・浴室は段差があるが、サッシ高は2000ミリくらいあり、ワイドスパンの親子リビングドア付き住戸もある。
大規模修繕、内装工事を施したうえ、要望に合わせ3パターンのセミオーダープランを選択できるようにし、最上階の約260㎡はフルオーダーで分譲することを想定している。モデルルームのリフォーム代は約800万円。これまで20戸を成約しており、うち3分の2は居住用、残りはセカンドユースという。
専有面積 88.73m²(約26.84坪)
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確かにバブル期、ダイカンホームが三浦海岸で分譲マンションを企画していたのは知っている。価格は思い出せないが、当時の相場からして坪単価は最低250万円はしていたはずだ。
見学した印象では、もともとファミリーマンションとして企画されたため豪華なリゾートホテルの雰囲気はないが、坪単価は納得だ。従前のホテル仕様のままなら坪100万円くらいだろうが、リフォーム代に20坪で1,000万円とすれば坪150万円だ。
同じようにリゾートマンションがバブル崩壊でホテルに転用されたのは、現在「ウェルネスの森 伊東」ホテルとなっている三武が伊東市で分譲した事例がある。記憶に間違いがなければ全300戸とも専有面積は120㎡で、価格は全て1億2,000万円、坪単価300万円だった。
バブル期のレベルの高い社宅をコンバージョンし、圧倒的な人気を呼んだ代表的なマンションは、タカラレーベンが2009年に分譲した「ル・アール蘇我」がある。
新築で海に近いマンションは、経済設計の相鉄不動産「グレーシア湘南平塚海岸」を見学したが、坪単価は175万円だった。
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