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2022/05/31(火) 13:22

製材-製造-加工-販売まで一気通貫可能 三菱地所など「鹿児島湧水工場」完成

投稿者:  牧田司

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「鹿児島湧水工場」

 MEC Industryは5月30日、「木」の製材-製造-加工-販売まで一気通貫を可能にした鹿児島県姶良郡湧水町の「鹿児島湧水工場」が完成・本格稼働を6月から開始すると発表した。

 「鹿児島湧水工場」は、2021年8月に完成した製造棟と、今回完成した「鹿児島湧水素材センター」からなり、敷地面積約90,845㎡、建築面積約26,864㎡、延床面積約26,981㎡。・製材棟は年間消費原木量55,000㎥/シフト(1シフトは360分、稼働日数250日/年)。製造棟は、2×4材(JAS 認定材)、CLT、幅はぎ板、MOKUWELL HOUSE、MI デッキなどを製造する。

 工場では原木の調達を行い、製材してCLTや2×4パネルなど木質材料を製造、それらの建材を活用して木質建材やプレファブリケーション化した戸建住宅「MOKUWEL HOUSE」の製造までを一気通貫で行っていく。

 おが粉やバーク(樹皮)などの廃棄物を自社ボイラーの燃料として再利用するほか、製材棟・オフィス棟・食堂棟の建屋の一部に国産材を使用。地元雇用も創出。食堂棟は地域に開放する。

 MEC Industryは2020年1月、三菱地所、竹中工務店、大豊建設、松尾建設、南国殖産、ケンテック、山佐木材の7社の出資により、木材製品の生産から流通、施工、販売まで、川上から川下までを一社で担う「統合型最適化モデル」会社として設立された。

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左からケンテック・矢口社長、松尾建設・松尾社長、竹中工務店・佐々木社長、池上湧水町長、MEC Industry・小野社長、須藤鹿児島県副知事、三菱地所・吉田社長、大豊建設・大隅社長、南国殖産・永山社長、山佐木材・有馬社長

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オフィス棟

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食堂

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CLTプレスライン

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MOKUWELL HOUSEユニット

◇        ◆     ◇

 年間消費原木量55,000㎥/シフトと言われても素人の記者にはさっぱり分からないのだが、日本一の木材加工会社ポラスグループのポラテックは月産75,000㎥の木材加工能力を有するというから桁が異なる。

 しかし、新会社設立の記者発表会同様、今回も7社のトップが参加して竣工を祝ったようだ。その意気込みが伝わってくる。わが国の森林・林業は危機に瀕しており、林業はもはや「業」と呼べないほどの売上高のようだ。7社が結集して森林・林業の再生・活性化の起爆剤になってほしい。機会があったら工場も見学したい。

製材棟 外観.jpg
製材棟

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MI デッキ

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MOKUWELL HOUSEモデルハウス

型枠を内装デザイン化30坪の平屋が1000万円 三菱地所 総合林業会社設立(2020/7/28)

 


 

 

 

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