三菱地所レジデンス、大成建設、東急、首都圏不燃建築公社、大成有楽不動産の5社は9月9日、戸越公園駅から徒歩1分(50m)の再開発マンション「ザ・パークハウス 戸越公園タワー」を同日から販売開始したと発表した。
物件は、東急大井町線戸越公園駅から徒歩1分、品川区戸越5丁目に位置する23階建て全241戸(募集対象外住戸70戸含む)。専有面積は30.60~120.45㎡。第一期(65戸)の価格は4,480万~24,800万円。竣工予定は2024年2月下旬。施工は大成建設。
地域の賑わい・魅力あるまちづくりを目指す「戸越公園駅周辺まちづくりビジョン」内の市街地再開発事業「戸越五丁目19番地区第一種市街地再開発事業」で、駅前のランドマークとなる商・住複合マンション。大成建設による外観デザインと制振構法「TASS-Flex FRAME」、乃村工藝社デザインチームFOO監修による共用空間デザイン「EDIT STYLE PLAN」をそれぞれ採用する。
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乃村工藝社デザインチームFOOに注目している。同チームは2019年にリニューアルオープンした東京會舘新本舘のレストランなどを手掛けているが、それより1年前の2018年、東京建物・三菱地所レジデンス「Brillia 一番町」を取材した際、販売事務所の企画を乃村工藝社が初めて手掛けたことを聞き、「(同社が)本格的にこの事業に乗り出したら販売事務所のあり方そのものを一変させるかもしれない」と書いた。
今回の「EDIT YOUR LIFE」が同チームによるものかどうかは分からないが、有償のメニュープランを12タイプ用意する。コンパクト住戸は、「お気に入りに囲まれる至高のシングルライフ」をテーマにできるだけ仕切りをなくし、それぞれの空間を行き来することや、住まい全体をより有意義に使えるようにしているという。例えば、例えば55Nタイプではキッチンを90°回転させたり、居室と居室の間に「マルチファンクションエリア」を設けたりする。
これは、実際に見てみないとどのようなものか分からない。取材を申し込むことにする。坪単価はいくらになるのか。野村不動産「目黒」や旭化成不動産レジデンス「五反田」よりはかなり安いはずで、東京建物「池袋」と同じ坪520~530万円くらいではないか。第一期分譲は分譲対象の半分だ。確かな手ごたえを感じているのか。
「戸越公園」といえば「戸越銀座」も近い。同じ駅1分の「十条銀座」で知られる東急不動産「十条」との競合はあるのかないのか。「銀座戦争」であり、北区と南の大田区の「南北戦争」と見ることもできる。周辺は中低層の街並みが広がっているという意味でもよく似ているし、交通便だってどこを起点にするかだが、東京駅まで双方とも約30分だ。どちらが勝つのか負けるのか。相乗効果となればめでたしめでたしだが…。部外者としては興味津々だ。