東京駅前に竣工した「東京ミッドタウン八重洲」の地下1、2階に整備された、都市再生機構が所有し、京王電鉄バスが運営する国内最大級の高速バスターミナル「バスタ―ミナル東京八重洲」の第1期エリアが9月17日開業する。開業に先立つ9月15日、両社は竣工記者会見を行い、施設を公開した。
バスターミナルは、これまで各方面に向かう高速乗合バス、空港連絡バスなど約1,200便/日の停留所が東京駅前交通広場では充足できず、周辺の道路上に散在しているため、鉄道との乗り換えが不便であり、道路上での乗降により車両交通や歩行者運行が妨げられるなどの課題を解消するもの。
今回の第1期エリアでは、JR東京駅(八重洲南口改札口)から八重洲地下街を通ってアクセスが可能になり、案内カウンター、待合スペース、トイレ、授乳室などのほか、物販・サービスなどの店舗を併設。約1,200便のうち約550便/日が施設内に収容され、新たに設けられた便約50便/日と併せ、約600便/日の高速バスが発着する。三井不動産が整備した地下1階の13店舗も9月17日に同時オープンする。
第2期は令和7年度竣工予定の再開発事業「東京駅前八重洲一丁目東B地区」に、第3期は令和10年度竣工予定の「八重洲二丁目中地区」にそれぞれ整備される。全体が完成すると、20バース、約21,000㎡の国内最大級の高速バスターミナルとなる。3施設は地下通路で結ばれる。
3つの再開発事業はそれぞれ事業主体やスケジュールが異なり、また、施設の性格上、事業採算性が低いことから国からの補助を受け、UR都市機構が施設を取得し、京王電鉄バスが運営することになったもの。
記者会見でUR都市機構東日本都市再生本部都心事業部担当部長・大貫英二氏は「長期的な視点で支出を抑え、収入を増やすよう取り組んでいく」と語り、京王電鉄バス取締役ターミナル営業部長・福島八束氏は「新たな需要を創出する」と話した。
会見後には、バス発着先の千葉県、石川県、名古屋市、仙台市、大阪府の5体のキャラクターを交えたフォトセッションや、東京ミッドタウン八重洲の1~4階に併設される中央区立城東小学校6年生21名のバス出発式が行われた。
「バスターミナル東京八重洲」に名称決定9月17日開業UR都市機構・京王電鉄バス(2022/3/16)