東京ヤクルトスワローズのトップスポンサーであるオープンハウスグループは2月2日、ヤクルト村上宗隆選手にプレゼントする「3億円の家」は「3億円のマンション」に決定し、鍵の授与式を行ったと発表した。「3億円のマンション」の詳細は公費要されていない。
この企画は、村上選手が2022年シーズン最終戦で本塁打日本記録を塗り替える56号を放ち、史上最年少での三冠王を獲得した偉業を称えるもの。当初は1億円としていたが、荒井正昭社長の一声で一挙に3億円に引き上げられた。
2月2日は村上選手の23歳の誕生日であることから、同社からスペシャルケーキも贈呈された。
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記者は昨年10月の記事で、「3億円の家」は同社の分譲マンションには該当する物件がなく、戸建ての可能性大と買いたが予想は外れた。
戸建てならこの価格帯の物件は都内ならたくさんあるだろうが、庭があれば草取りが大変だし、ファンに押しかけられたりしたら隣近所に迷惑もかかる。同社が土地を購入して注文もあるだろうが、これとて管理、防犯面の課題は残る。村上選手が難色を記したのか。
マンションだって防犯面の課題はあるが、戸建てほどではない。しかし、都心部にたくさん供給されている高額マンションを同社が買い取るなり仲介して村上選手にプレゼントするとは考えられない。となると、同社の自社分譲ということになるが、現段階ではそれが見当たらない。
ホームページで探したら、目黒駅から徒歩8分の「オープンレジデンシア目黒コート」28戸がヒットした。しかし、最大の専有面積は63.42㎡なので、一人で住むには十分だが、価格は坪750万円としても価格は1億4,000万円だ。設計変更して2戸を1戸にする手はありそうだ。
さらにまた、小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅から徒歩5分の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率150%)に位置する「オープンレジデンシア下北沢」18戸もある。こちらも最大専有面積は74.91㎡。坪単価750万円としても価格は約1億7,000万円。2戸を1戸にしたら予算はオーバーする。
このほか、現段階では村上選手がほしがるような物件は見当たらない。今後供給する物件になるのだろうか。その噂が流れたら購入希望者が殺到…そうなれば予定価格を引き上げて3億円を回収できることになりそうだが…。
いずれにしろ、村上選手は多額の所得税を支払うことになりそうだが、今期年俸は6億円とか。痛くもかゆくもないか。人に貸す手も考えられるが、それではオープンハウスに失礼だ。お金持ちにはお金持ちの悩みはあるものだ。まだ23歳ですぞ。
オープンハウスも広告宣伝費と考えたら安いものだ。
村上選手「3億円の家」プレゼント 現段階で未定 戸建ての可能性大 オープンハウス(2022/10/10)