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2023/02/22(水) 12:07

RC+木造のハイブリッド CO2削減と快適性実現 長谷工コーポの賃貸「浦安」

投稿者:  牧田司

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「ブランシエスタ浦安」

 長谷工コーポレーションは2月20日、同社が事業主で設計・施工した賃貸マンション「ブランシエスタ浦安」のメディア向け竣工現地見学会を行った。地上7階建ての最上階の7階部分を木造とする同社初のハイブリッド工法とし、かつ環境配慮型「H-BAコンクリート」を採用することで約120トンのCO2排出量を削減。CO2削減とデザイン性・快適性を高めた。

 物件は、東京メトロ東西線浦安駅から徒歩7分、千葉県浦安市当代島一丁目に位置するRC造・一部木造7階建て全208戸。間取り/専用面積(戸数)は1K/21.45~22.16㎡(184戸)、1DK/29.09㎡(10戸)、2LDK/47.51~59.83㎡(14戸)。2LDKの賃料は約21万~25万円。竣工は2023年2月15日。事業主は同社と長谷工アネシス、設計・施工は同社(7階部分はグループ会社の細田工務店)。貸主は長谷工ライブネット。

 現地は低層・中高層建築物が建ち並ぶ一角で、敷地は南・西・北側に接道。西側は道路を挟んで旧江戸川に面している。建物外観は江戸川の川波を表現した乳白色のガラス手摺りを採用。1階部分には共用施設としてコワーキングスペース、フィットネスルームを備えている。

 7階の木造住戸14戸は、共用廊下を挟んで東向きと西向きのシンメトリー形状とし、全住戸に天窓・勾配屋根、ロフトを採用。リビングの最大天井高を3.2m確保。主な設備仕様は、Low-Eガラス、御影石玄関、二重床、2.3mフラットサッシなど。床はシート張りだが、構造材は欧州アカマツ、天井・ロフト格子にはスギ材のほか、木材チップを練り込んだサイディングを採用。

 1月末から募集を開始しており、これまでに6戸が申し込み済み。他の1K~1DKは法人向けとして約9割が契約済み。

 見学会に出席した同社設計部門エンジニアリング部副事業部長・小島俊司氏は「これまで共同住宅の共用部などの木質化を進めてきたが、住戸部分を木造化したのは今回が初めて。グループ入りした細田工務店との連携の成果が生まれている。双方でタッグを組み、木質化を加速させていく」と語った。

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手前は旧江戸川

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エントランス

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コワーキングスペース

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フィットネスルーム

◇        ◆     ◇

 同社の説明によると、建築確認は当初RC造として申請、その後、一部木造とするため再確認申請を行ったため、工期は約1か月、内装仕上げに約1か月、合計2か月延びたというが、賃料は周辺相場の坪1.1~1.2万円なのに対し、リビングは二重床、最大天井高3.2m(6階以下は直床、天井高2.5m)、天窓付きロフト、フラットサッシなどを採用して快適性を高めたことで、坪1.4万円に設定することが可能となった。リーシングも順調であることから、木質化の成果ははっきり表れている。

 オフィス・住宅の木質化は時代の流れだ。住宅は賃貸だけでなく、分譲への展開も加速するはずだ。

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7階共用廊下(天窓付き)

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7階住戸内

木造賃貸&ZEH-M 三井ホーム「(仮称)MOCXIONモクシオン四谷信濃町」構造見学会(2022/12/3)

 

 

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