「モンドミオ沖縄リゾート ライカムヒルズ」
大和ハウス工業は2月16日、民泊として賃貸が可能で二拠点居住も想定した沖縄県の分譲マンション「モンドミオ沖縄リゾート ライカムヒルズ」の第1期2次(20戸)の販売を2月17日から開始すると発表した。
物件は、沖縄県中頭郡北中城村に位置する敷地面積約5,204㎡、14階建て全129戸。専有面積は63.10~113.41㎡、第1期2次(20戸)の専有面積は63.22~113.41㎡、価格は3,938万円~1億4,098万円。竣工予定は2025年9月。施工は村本建設。
「モンドミオ リゾートスタイル」は、所有者が住宅宿泊事業者となり、民泊として賃貸が可能で、二拠点生活を前提としたセカンドハウス利用も可能。2024年1月20日から第一期1次として50戸を販売開始しており、契約者の約5割は首都圏を中心とした沖縄県外在住という。
現地は、中城湾を見渡す標高90mの高台に立地。県内最大の商業施設のイオンモール沖縄ライカム、中部徳州会病院、北中城村民体育館、ライカム煌保育園などが徒歩圏。建物は「ZEH-M Oriented」仕様とし、建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」による第三者認証で最高等級を取得。管理会社が管理組合運営を行う「第三者管理方式」を導入する。共用施設としてゴルフシミュレーターを設置したゴルフラウンジやプレイラウンジ、BBQテラスなどを備える。
◇ ◆ ◇
同社は単価を公表していないが、価格からして坪単価は300万円台の半ばではないか。これが高いか安いかさっぱりわからないが、この種の民泊対応が可能な所有権付きマンションや分譲ホテル・分譲コンドミニアムが今後どうなるのかに興味がわく。
沖縄県では、サンフロンティア不動産が2021年2月に分譲コンドミニアムホテル「HIYORIオーシャンリゾート沖縄」(客室数:203室)を開業した。坪単価は350万円くらいで、開業時までにほぼ完売した。
このほか、サンケイビルと東急不動産は昨年12月、箱根町仙石原の「BLISSTIA(ブリスティア)箱根仙石原」63室(ホテルコンドミニアム38室、ホテルレジデンス25室)を開業した。2016年竣工の「フォーシーズンズホテルレジデンス京都」180室(ホテルゲストルーム123室、レジデンス57室)のレジデンスは現在13室が分譲中で、専有面積は83.64~130.28㎡、価格は4億6,380万~7億5,443万円だ。坪単価は1,800万円超だ。2019年12月竣工の「パーク ハイアット ニセコ HANAZONOレジデンス」(113戸)は現在、坪単価1,000万円以上で売買されているようだ。
今後の物件では、リストデベロップメントが2024年12月に長野県白馬村でホテルコンドミニアム「ラヴィーニュ白馬 by 温故知新」38室を開業する。専有面積は53.96〜144.89㎡、第1期(13室)の価格は8,350万円~2億7,340万円。坪単価は600万円くらいか。
また、ビーロットが箱根芦ノ湖畔に面した国立公園内の敷地面積約33,000㎡で「箱根芦ノ湖ホテルコンドミニアムプロジェクト」を推進している。ホテル(NAGAYA)53室とヴィラ(VILLA)21室で構成される。
◇ ◆ ◇
このような新しいタイプのホテル・マンションの台頭で、気になるのはバブル崩壊により市場が崩壊した首都圏近郊のリゾートマンションの行方だ。湯河原、箱根、熱海、伊東、下田、河口湖、軽井沢、湯沢、草津、鴨川…トータルすると数万戸に上るはずだ。空き家対策、二拠点居住と絡めさせれば復活・再生はあるのか。
リスト ホテルコンド「(仮称)ラヴィーニュ白馬by 温故知新」来冬開業(2023/12/13)