タカラレーベンが分譲中の「レーベン板橋大山ART BLANGE」のモデルルームを見学した。東武東上線大山駅圏は大規模再開発タワー・定借マンションが相次いで供給されており大激戦だが、この物件は普通借地権で相対的に価格が安く、単身者・DINKSをターゲットにした商品企画が奏功。販売は順調に進んでいる。
物件は、東武東上線大山駅・中板橋駅から徒歩8分、板橋区仲町の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率254.52%)に位置する6階建て全32戸。専有面積は57.27~71.72㎡、5月半ばに分譲予定の第1期3次(戸数未定)の予定価格は5,600万円台~7,900万円台(最多価格帯6,500万円台)、坪単価は約330~340万円。竣工予定は2024年8月下旬。施工は丸運建設。デザイン監修はウイ・アンド・エフ ヴィジョン石倉雅俊氏。
4月下旬に販売開始した第1期10戸は完売。これまでの来場者数は150組。
現地は、ハッピーロード大山商店街を中心に再開発進んでいるエリアから一歩入ったところ。物件は2075年1月末まで期間52年の普通借地権付きで、底地権者は乗蓮寺。建物は内廊下方式を採用、敷地南側は同じレベルの建物が隣接していることから、住戸は東向きと西向きが中心。角住戸比率は65%。北側斜線制限を利用したルーフバルコニー付き6戸や専用庭付き4戸など20プランを用意。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、床暖房、浴室タオル掛けなど。
同社マンション事業本部首都圏・中部支社 営業推進部 第4営業部次長・橋本勝成氏は「販売は極めて順調に推移しています。底地権者の乗蓮寺さんは、当社の本社があった中板橋のときからお付き合いがあるお寺。よほどのことがない限り契約を更新して住み続けられること、相対的に価格が安いこと、逆に規模が大きくないこと、池袋に6分と近いことなどか単身者やDINKSに評価されています」と話した。
◇ ◆ ◇
橋本氏と初めてお会いしたが、旧知の仲であるように打ち解けた会話を交わすことができた。身長186センチの長身で年齢は41歳。自ら「原チルドレン」と紹介し、広報担当者は「トップマネージャー」と補足した。
「原」とは、同社取締役兼常務執行役員マンション事業本部 東日本支社長の原忠行氏のことで、記者は20~30年前、島田和一社長(当時は常務か)に「うちのトップ営業マン」と紹介されたのを覚えている。その「原チルドレン」というくらいだから、人の心をたちどころにつかむのは天性のものか、原氏の後釜を狙っているのか。橋本氏は、「大山」の次に分譲する「与野」の物件も担当しており、話を聞いているので1週後には紹介したい。
モデルルームは、同社の〝十八番〟でもある派手なものだった。しかし、以前と比べて角が取れており、見学者は最初は驚くだろうが、そのうちに受け入れられるはずだ。この種の〝非日常〟の演出はどんどんやったほうがいい。
橋本氏には、この〝タカラモデル〟を開発したのは、〝レディー・ガガ〟こと同社取締役兼執行役員事業開発推進室 室長・高荒美香氏であることを話したのが、橋本氏は入社したてのころか知らなかった。第一弾の「巣鴨」をはじめ、これまで〝レディー・ガガ〟を5~6回紹介した。アクセス数はトータルして3万件に達している。「大山」や「与野」よりはるかに多いはずだ。一つだけ記事を添付する。〝業界のレディー・ガガ〟を知らないのは〝もぐり〟だ。高荒氏は新しいビジネス開発を担当しているそうだ。いつ発表されるのか。楽しみだ。
外観デザインはモノトーンが基調で、南側は壁のように屹立し、北側は斜線制限を生かした段状としている。その対比が面白い。これは石倉氏によるものだろう。
「女性には体内マーケがある」〝業界のレディ・ガガ〟タカラレーベン高荒氏(2019/2/22)
お茶の水女子大学国際学生宿舎跡地定借「大山」好調首都圏事業強化へ阪急阪神不(2024/3/21)
タカラレーベン 旧本社跡地でマンション 「中板橋ヴィーナスタワー」(2009/8/19)