大和ハウス工業は5月15日、住宅ストック事業ブランド「Livness(リブネス)」のリノベーション戸建て工事がほぼ完了したのに伴う報道陣向け見学会を行った。東急田園都市線用賀駅から徒歩12分の第一種低層住居専用地域に位置する築17年の邸宅をリノベしたもので、土地面積は91坪、延べ床面積は52坪で、価格は25,800万円。レベルの高さと価格の安さに驚愕した。
物件は、東急田園都市線用賀駅から徒歩12分、二子玉川駅から徒歩16分、世田谷区瀬田4丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%、最低敷地面積80㎡)に位置する敷地面積303.57㎡(約91.82坪)、床面積:173.78㎡(52.56坪)。竣工は2006年10月(築17年)で、施工は桧家住宅。販売価格は25,800万円(税込)。
同社の家事シェアをコンセプトに、水回りを2階から1階へ集約し、家事効率を向上させるため回遊動線を確保し、外国人の購入も想定して純和風の6畳間を多目的に利用できるモダンな和風に、アクセントウォールに環境に配慮し再生材料アップサイクル材を多用しているほかは、既存の高級材のカバザクラ材の無垢フローリング、ウッドデッキ、現しの天井化粧梁、樹脂サッシなどはそのまま残しているのが特徴。
同社の本社からバスで移動したため、現地はよくわからかったが、周りの街並みなどから判断して土地代だけでも坪300万円(現地は幅員4mのいわゆる旗竿地なので少し安いはずだが)とはじいた。30坪で1億円だ。マンションなら坪単価650万円はすると考えた。つまり650×52坪=33,800万円だ。これに土地の広さ91坪を考慮したら、新築戸建ては4億円でも安いのではないかと予想した。
リノベなのでそこまでは無理としても、あまりにも価格が安いのに、「値段は記事に書きますよ。変更するつもりはありませんね」と念押しした。
驚いたのはまだある。同社東京本社経営戦略本部リブネス事業推進部部長・平井聡治氏は「土地価格は22,764万円、建物は2,760万円、消費税は276万円)。改修費は建物が1,600万円、外構が600万円の合計2,140万円」と明らかにした。外構にここまで経費をかける分譲戸建ては皆無だろう。
この現地見学会に先立ち、同社は業界動向勉強会(不動産ストック事業篇)を開催。平井氏が約1時間にわたって同社のリブネス事業のこれまでの業績や今後の展開などについて説明、質疑応答にも丁寧に応えた。この勉強会の模様は、機会を改めて紹介する。