タウングループは7月11日、「タウングループ創業45周年記念 感謝の会」を開催した。二部構成で、一部では同社代表取締役社長・新田泉氏が45年間を振り返り、様々な思いについて語ったほか、外務省顧問で立命館大学特別招聘教授・薮中三十二氏が基調講演を行い、二部では懇親会を行った。会には関係者ら約740人が参加した。新田社長のあいさつは以下の通り。
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創業45周年を迎え、感慨深いものがございます。中原中也の「頑是ない歌」の冒頭に「思えば遠くへ来たもんだ」という詩句がございます。この詩句が意味するところの、ややもすると企業が忘れがちな、当社のモットーである「ひとを、まちを、もっと豊かに。」と、社是の精神である仕事を通じて社会の発展、人々の幸せに貢献する、この思いを新たにしたところです。
この場をお借りいたしまして私どもの社是をご紹介させていただきます。1番目に「今日を語らずして明日を語るな、今日を語り、明日を語り、そして未来を語ろう。」
2番目に「仕事を通じて人格・人徳を磨き、社会の発展と人々の幸せの為に貢献しよう。」
3番目に「私利を追うな、社会の発展と人々の幸せの為の公利を求めよう。」
4番目に「他者との争いに勝つ事より、自己改革・自己成長を妨げる己の弱さに克ち、 社会の発展と人々の幸せに貢献できる真の勝者に成ろう。」というようなものでございます。
この社是は近江商人の三方良しに通じるものがあるのではないかと思います。
社業につきましては、今日に至るまで順風満帆に来たわけではありません。何回か存続の危機に遭遇しております。危機の要因は、外的要因は一つもございません。全て私どもに要因がございました。あるいは頑是ない、すなわち物事をよく理解してない、 まだ幼かったということかもしれません。この危機を救っていただいたのは皆様のご支援の賜物でございます。この場をお借りいたしまして深く感謝申し上げる次第でございます。
60年くらい前に読んだ源氏鶏太の小説「東京・丸の内」の中に、二流の人間が一流のふりをしたならば、せっかく持っている二流の良さをなくしてしまう場面がありました。私どもは背伸びをせず身の丈に見合った経営に徹し、存続危機ゼロを追求していく所存でございます。
私どもは今、オーナーや皆様からご紹介いただいた管理物件、賃貸住宅、オフィス物件など5万4,400戸を任せていただいております。
管理会社の優劣を決める稼働率はサブリース物件で98.7%、そして集金管理で98.4%でございます。今現在直営店146店舗でリーシング事業サービス業を展開しておりますが、もっと稼働率を高め皆様の満足度を高めるために、一層の多店舗化戦略として直営店300店舗体制を目指しております。
これからのタウングループでございますが、どのような社会の変化がございましても適者生存として百年企業を目指す所存でございます。
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5年前の同社グループ「創業40周年記念 感謝の会」に呼んでいただいたときも出席しており、とても有意義な時間を過ごさせてもらった。
今回は、新田社長が東京都足立区生まれの記者と同い年(75歳)ということもあり、どのような話をされるかとても興味があった。中原中也の詩「頑是ない歌」が紹介されたのは前回と同じだが、源氏鶏太の小説「東京・丸の内」が飛び出したのにはいささか驚いた。読まれたのは60年くらい前だから中学3年生のころか。当時の東京の中学生が源氏鶏太(新田氏が特別だったのか)を読んでいたとは。
記者は、貧しい境遇が似ていた石川啄木が好きで「一握の砂」を読んでは涙したものだ。啄木と同様、早世した中原中也はわれわれの世代に人気だったが、あまり読まなかった。
そして、45年前だから30歳のときに新田氏は創業した。小生のような根無し草そのものの記者とは異なり、会社を経営してきたのだから凄いの一言だ。新田氏だけでなく、同社の方々は企業理念の「ひとを、まちを、もっと豊かに。」を何度も反復した。この理念を愚直に守り続けてきたからこそ、今日があるのだろう。現在のグループ従業員数は1,593人(2023年現在)だ。新田氏はまだまだ意気軒昂、直営店を倍増させて、百年企業を目指すというから恐れ入った。
社長!一つお願いです。御社野球部はRBA野球大会に参加して10年目で、通算成績は11勝21敗、勝率は.344です。高坂忠司GM(アレップス取締役賃貸管理部・メンテナンス部部長兼名古屋支店支店長)はこの成績に満足はしていないようだが、全然意に介していないようにも受け止められる。リクルート対策として力があり、礼儀正しい野球選手を採用するのは社業発展に間違いなくつながります。野球が強いことは業績もいいことをRBAの36年の歴史が証明しています。3年計画で優勝できるチームにしてください。