杉本氏
既報の通り、シーラテクノロジーズ(以下、シーラ)とクミカ(旧リベレステ)は2025年2025年6月1日付で経営統合すると発表した。シーラ取締役会長・杉本宏之氏は発表会でシーラのMISSION「世界中の不動産投資を民主化する」、VISION「愛とテクノロジーで世紀を超えて永続する」、TARGET「不動産資産運用プラットフォームを通じ社会問題解決に挑む」を紹介し、「民主化(非民主的)とは何か」「不動産への愛」とは何かについて、〝記事はラブレター〟〝人生は愛〟がモットーの記者の質問に次のように答えた。
「非民主的というのは、わが国は島国という地政学的な要因と、太平洋戦争以前のABCD包囲網下でなにもかも自分たちで調達しなければならなかったという歴史的な背景による国民性の問題だと思っています。さすがに(個人の金融資産は約2,141兆円)のうち55%が0.01%の金利で貯金を続けているのは、私の個人的な見解では正気の沙汰ではないと。パブル崩壊とリーマン・ショックを経験しているので、不動産に対するアレルギーがあると思うんですが、これは是正しないといけないという使命感を持っています。不動産投資について、一つひとつ丁寧に説明し、理解を求めていくしかないと思っています。非民主的というのは国民性に起因するというのが私の考えです」
(杉本氏のいう通りだと思う。ただ、これは不動産業に限ったことではないが、消費者保護を宅建業法でうたわなければならないのは、かつて消費者を欺く商法があったからだ。さらにまた、おとり広告が後を絶たない現状がある。業界全体がしっかり取り組まないといけない)
「不動産への愛」については、「前回の失敗から学んだのは、自分たちがしっかり手掛けたプロジェクトは一つも失敗事例がなかった一方で、利益を出そう、業績のためにやめにやろうとした仕事はことごとく失敗したということです。その反省点に立って考えたのは、モノのづくりへの愛です。まず、創業者が情熱をもって命をかけて全力で事業に取り組まないとベンチャー企業の成長はない。『利回りくん』などのサービスもそうですが、面白い、楽しいとお客様に触れていただいていると実感している。自信を持って言える。お客様に対してやらなければならないことと、自分たちがやりたいことがようやく一致するようになってきた。ワンルーム事業としてありえない共用部分の充実を図ってきたことが結果につながってきた。創業者と社員のモノづくりへの情熱と愛、これが全てです」
シーラとクミカが経営統合統合後クミカはシーラHDに社名変更/億ション即完(2025/12/2)