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2024/12/16(月) 16:08

センコー・旭化成ホームズ・積水化学工業・積水ハウス 住宅物量で協業

投稿者:  牧田司

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左から丸山氏、杉本氏、阿部氏、野間氏(東京イーストサイドホテル櫂会で)

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杉本氏

 物流大手のセンコーと住宅メーカーの旭化成ホームズ、積水化学工業住宅カンパニー、積水ハウスの4社は12月16日、住宅物流での協業を2024年12月から開始したと発表。物流拠点・車両の共同利用・大型車両採用、環境に配慮した車両導入などにより、2025年までにドライバーの運転時間を約17,000時間/年、輸送CO2排出量を約500t/年(スギの木約35,800本)削減し、持続可能な物流体制の構築を目指す。

 記者発表会でセンコー代表取締役社長・杉本健司氏は、2024年4月に施行された働き方改革関連法によりトラックドライバーの時間外労働の上限規制により1人当たり労働時間を約2割削減すること、また2030年までに二酸化炭素排出量を対2013年度比で35%削減することが求められており、国の方針として2028年度までにトラックドライバーの1日当たり荷待ち・荷役にかかる時間を現在の平均3時間から2時間に短縮し、1台ごとの積載量を現在平均の38%から44%に引き上げること、配送を効率化するシステムを導入することなどが取りまとめられたことを報告。

 一方で、住宅物流は建築現場でのクレーン卸しに平ボディ車が減少し、特殊技術を持つドライバーが不足している現状があり、この課題を解決するため「住宅物流4社協議会」を2023年に発足させ、今回の協業に至ったと語った。

 主な協業施策として、①物流拠点・車両の共同利用②部材購入・輸送の共同実施③車両大型化+中継輸送による効率化④環境に配慮した車両導入・軽油代替燃料の活用などによるCO2排出量の削減の4つを挙げ、協業により2025年までにドライバーの運転時間は約17,000時間/年、輸送CO2排出量を約500t/年削減すると話した。

 発表会に臨んだ旭化成ホームズ執行役員施工本部長・阿部俊一氏は「当社は重要課題として『With Customer』『With Environment』『With Employee』の3つのWithを掲げており、今回の協業は志を一つにした意義ある取組」と、積水化学工業執行役員住宅カンパニー渉外・購買部長・丸山聡氏は「当社は8か所の工場でユニット住宅を生産しており、効率化、脱炭素にも取り組んでいるが、個社では限界もある。今回の枠組みを通じてより効率化、脱炭素に貢献する」と、積水ハウス専務執行役員技術・生産部門担当R&D本部長・野間賢氏は「この先、ものが運べなくなるのではないかという危機感を抱いている。それぞれの強み、弱みを効率化につなげ、環境にも貢献する」とそれぞれ語った。

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左から丸山氏、阿部氏、野間氏

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左から左から丸山氏、杉本氏、阿部氏、野間氏(センコー本社で)

Screenshot 2024-12-16 at 16-29-00 【リリース】センコー・旭化成ホームズ・積水化学工業・積水ハウス 住宅物流で協業.pdf Powered by Box.png

◇        ◆     ◇

 物流、特に運送業界は労働環境の改善、ドライバー不足、効率化、生産性向上が喫緊の課題だとは聞いてはいるが、これまでの取材はすべてが座学によるもので、(記者と同じ)〝アナログ〟の現場を全く知らないので、各氏の話を聞いてもさっぱりわからなかった。その逆に、どうして4社だけなのかという疑問が湧いた。ベロッパーも共通の課題であるはずだ。システムの標準化・共同化はどうなっているのだろう。パレット1つとっても全国共通にしたほうがいいことは素人でもわかる(記者は環境に考慮して木がいいと思う)。

 一つだけ分かったような気がしたのは、センコー本社内で行われたダブルトラックによるデモンストレーションだった。10トン車を2両つなげたもので、長さは約24m、荷物を含めた重量は約46トン。

 その大きさに仰天したのだが、この車両が通れる道路は幅員17~18m必要だとも聞いた。そんな広さが確保されている道路はどれくらいあるのだろうか。各社の生産拠点はそんなに広い道路につながっているのか。

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ダブル連結トラック

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ダブル連結トラック

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