「オウカス 世田谷仙川」
野村不動産と野村不動産ウェルネスは12月24日、健康増進型・賃貸シニアレジデンス「OUKAS」シリーズの「オウカス 世田谷仙川」が、仏リード・ミデム社主催「MIPIM Asia Awards 2024」の「BEST RESIDENTIAL PROJECT」カテゴリーで「GOLD」を受賞したと発表した。
「MIPIM」は、世界の不動産・建築関係者が一堂に会する世界最大級の不動産見本市で、2007年に創設されたアジア部門「MIPIM Asia Awards」は、アジア太平洋地域の卓越した業績とイノベーションを実現したプロジェクトを11の部門に分けて表彰するもの。
「オウカス 世田谷仙川」は、"Tokyo wellness town"をコンセプトに環境・身体・精神・社会性に目を向けた計画で、木材の地産地消を促す森林循環に寄与すること、次世代への「杜の継承」と多世代にわたる地域の「健康づくり」に寄与すること、単身から夫婦での入居まで多様なニーズに合わせた自立した生活を支援する住まいとしたことなどが評価された。
物件は、京王線仙川駅から徒歩14分・千歳烏山駅から徒歩15分、世田谷区給田1丁目に位置する敷地面積約9,064㎡、4階建て延床面積約11,521㎡、全186戸のサービス付き高齢者向け住宅。専用面積は20~60㎡、月額賃料は100,000円~491,000円(非課税)、管理費は71,000円(1人入居・非課税)、81,000円(2人入居・非課税)、サービス費は73,700円(1人入居・税込)、106,700円(2人入居・税込)、レストラン食費は56,100円/人(1日3食×30日・税込)。
共用施設はダイニング、ゲストダイニング、大浴場(人工温泉)、フィットネススタジオ、コミュニティカフェ、ゲストルーム、カラオケ&シアタールーム、ライブラリー&ラウンジ、コンシェルジュデスク、美容室など。開業は2023年8月20日。設計監理は熊谷組(実施設計)、日建ハウジングシステム(基本設計・デザイン監修)、施工は熊谷組。
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受賞を聞いてこの日(24日)、現地を見学した。首都圏8か所で展開する「OUKAS」がどのような施設であるかを確認することと、取材の帰りにかつてよく利用した飲み屋で飲むことだった。
施設は、三井不動産レジデンシャルのタワー型大規模「パークウェルステイ(PWS)」とは趣が異なる接地型の4階建てで、本物の木材を採用した外観デザイン(一部木調)、住棟の中央に配された中庭などが素晴らしい。分譲マンションに置き換えた。坪単価500万円は無理としても、450万円でも売れると判断した。旭化成不動産レジデンス「アトラスシティ千歳烏山グランスイート」といい勝負だ。
そして、第一生命が保有してきた約9haの土地を同社と第一生命保険、丸紅都市開発、相互住宅、NTT都市開発が協働して「SETAGAYA Qs-GARDEN(世田谷キューズガーデン)」として再生させたプロジェクトがまたいい。
プロジェクトの核となる同社の施設やNTT都市開発の学生向けマンション「ウエリスアイビー世田谷仙川」、丸紅都市開発・相互住宅の「グランスイート世田谷仙川」、約3,789㎡の区立「給田松の香公園」などは樹齢100年超と思われる巨木を避けるように配置されており、子ども・教育、スポーツ振興、安全・防災、環境配慮など、地域住民のwell-beingを高めるコンテンツが揃っている。どのような開発スキームになっているのかわからないが、都市再生のモデルになる。
Qs-GARDEN内はすべて禁煙なのは理解できなかったが、「THE TOKYO TOILET」に負けないトイレが整備されていた。取材後、Qs-GARDENのクリニックでインフルのワクチン接種を3,500円で受け(自治体によって高齢者は無料のところもある)、仙川駅前のいわし料理がとてもおいしい飲み屋で飲んだ。
まるでリゾートマンション(右の白い建屋がトイレ、その奥が施設)
遊歩道
Qs-GARDEN
館内外の「みどり」最高延床は法定容積の22.5%増し三井不レジ「PWS藤沢SST」(2024/9/13)
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