「クレヴィア練馬レジデンス」
伊藤忠都市開発・フジ都市開発が9月に分譲する「クレヴィア練馬レジデンス」のコンセプトルームを見学した。期間72年の定期借地権付きで、坪単価は450万円くらいになる模様。高いか安いかよくわからないが、販売担当者によると、定借というのは販売のネックにはならず、21坪強(70㎡)でグロス8,000万円を超えてくるのがカギとなりそうだ。
物件は、西武線練馬駅から徒歩10分(中村橋駅から徒歩9分)・都営大江戸線練馬駅から徒歩12分、練馬区中村北2丁目に位置する期間72年の定期借地権付き全83戸。9月分譲予定の第1期1次(戸数未定)の専有面積は44.88〜82.73㎡、予定価格は5,700万円台〜13,900万円台(最多価格帯9,000万円台)、坪単価は450万円になる模様。竣工予定は2026年11月下旬。設計・監理は日企設計。施工は木内建設。売主は同社のほか販売代理は伊藤忠ハウジング。
3月下旬からエントリーを開始しており、これまでの反響数は630件、コンセプトルーム来場者は70件。
現地は、練馬駅から続く商店街と千川通りの桜並木を抜けた、スーパーマーケット「LIFE」の隣接地。従前は駐車場。練馬駅と中村橋駅、それと大江戸線練馬駅が利用できるのがセールスポイントの一つ。建物は南向き・東向きの2棟構成。
主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、フィオレストーンキッチン天板、ディスポーザー、食洗器などのほか、全戸のリビング・ダイニング・キッチンの天井(一部)には、吸音・消臭・調湿性能を併せ持つ天井材「クリアトーン12SⅡ」を採用している。
エントランス(左)と中庭
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読者の皆さんは、坪単価を測るとき、どこを起点に考えられるか。おそらく交通利便性を重視して、(誰にとってかは不問にして)東京駅を考える人が大半を占め、あとはターミナル駅や浦和、横浜、千葉などの県都が続くのだろう。現在の単価地図を見ると、武蔵小杉が湾岸エリアと同等の評価を得ている例外はあるが、ほぼその通りになっているはずだ。
さて、練馬駅はどうか。記者は京王線に住んでいるので、新宿を中心に考える。乗換案内で検索すると都営大江戸線で新宿駅から17分だ。坪単価が600万円を超える石神井公園は、新宿駅からだと池袋経由で30分前後だ。池袋駅を中心に考えると、練馬は8~12分、石神井公園は9~13分だ。
生活利便施設の集積、街のポテンシャルなど総合的に判断すると、練馬駅より石神井公園駅を上位にあげる人が上回るかもしれないが(やはり公園の存在が大きい)、記者は互角の評価をする。練馬駅前に「ココネリ(Coconeri)」はあるし、区役所もある。
だから、今回の物件の坪単価450万円を聞いて、所有権分譲に換算してわが京王線の笹塚の坪900万円、調布の坪500万円からして、高いような気がしないわけではないが、こんなもんだろうと思った。
ただ、価格が高いか安いかは、マンション購入検討者が考えることだからこれ以上は書かない。設備仕様レベルは水準以上だ。
インブルームと共同で開発した新たな洗面空間「MOTリネン」もギャラリーに展示されている。洗濯物を乾燥機から取り出してその場で畳んで、その場で収納でき、リネン庫の収納力を大幅に向上させたことに加え、様々な使い方ができるカウンターを備えており、吊戸棚、縦型収納、引き出し、ハンガーパイプなど様々な形状の収納スペースを備えているスグレモノだ。(この物件には装備されていない)
練馬駅圏では3年前に分譲されたモリモト「ピアース練馬レジデンス」(76戸)が坪440万円だったそうだ。
伊藤忠都市開発の定借マンションとしては、平成17年竣工の第一号の「タンタタウン」(678戸)以来、今回が5物件目だ。「タンタタウン」は首都圏で初めて長期の期間70年を設定した物件で、来場者は実に8,000件に達した。
「MOTリネン」