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2026/04/10(金) 16:19

差別化奏功 市況いま一つの名古屋圏で好調 竣工完売へ フージャースコーポ「刈谷」

投稿者:  牧田司

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「デュオヒルズ刈谷」模型

 フージャースコーポレーションが分譲中のマンション「デュオヒルズ刈谷」(115戸)と、内覧会を開始した地方初進出の所有権型シニア向け「デュオセーヌ覚王山」(123戸)を見学した。先に「刈谷」を紹介する。今年の地価公示では、名古屋圏の対前年比全用途上昇率は2.3%で全国の全用途平均2.8%よりも低く、5.7%の東京圏、3.8%の大阪圏に大きく引き離され、マンション市場も価格上昇・供給過多などにより盛り上がりを欠いている中で、昨年5月の販売開始からこれまで半数以上の約60戸を成約するなど好調に進捗。商品企画の差別化が奏功したようで、来年1月の竣工完売の可能性が高い。

 物件は、東海道本線・名鉄三河線刈谷駅から徒歩5分、刈谷市神田町1丁目の準工業地域に位置する15階建て全115戸。先着順で分譲中の住戸(4戸)の専有面積は55.46~84.50㎡、価格は4,598万~7,298万円。坪単価は260~270万円。着工は2024年、全戸南向き。竣工予定は2027年1月下旬。設計・監理は岡田建築計画事務所。建築デザインは南條設計室、ランドスケープデザインはいろ葉Design。施工は大末建設。

 昨年4月にモデルルームをオープンし、これまでの来場者は約300組。販売開始は昨年5月からで、これまで約60戸を成約。成約者の大半は市内居住者。

 敷地は、名鉄線の線路沿いに走る北側道路に接道。従前は工場。敷地の西側は道路を挟んで刈谷合同庁舎に隣接、東南方向の「パークホームズ刈谷ANESIA」(157戸)に近接。

 建物は全戸南向きで、主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented、直床、リビング天井高2500ミリ、食洗機、フィオレストーンキッチン天板、moreキッチン、Arauラック、ハウスワークスペース、お布団クローゼット、タオル掛け2か所など。共用施設は「2層吹抜け別棟エントランス」、ラウンジ&テラスなど。駐車場設置率は114%。

 販売担当者は、「近接地には競合物件もありますが、当社の物件は敷地の出入り口が3か所あるように、車の出入りが便利で、住棟とは別棟で車寄せや2層吹抜けのラウンジなどの共用施設を設けているのが評価されています。名古屋市内中心部の価格は坪400~500万円に上昇していることから、名古屋市居住者からの反響も少なくありません。来年1月の竣工までの完売を目指しています」と自信を見せている。

 販売担当者は、「近接地には競合物件もありますが、当社の物件は敷地の出入り口が3か所あるように、車の出入りが便利で、住棟とは別棟で車寄せや2層吹抜けのラウンジなどの共用施設を設けているのが評価されています。名古屋市内中心部の価格は坪400~500万円に上昇していることから、名古屋市居住者からの反響も少なくありません。来年1月の竣工までの完売を目指しています」と自信を見せている。

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「2層吹抜け別棟エントランス」

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モデルルーム

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moreキッチン

◇        ◆     ◇

 皆さんは愛知県刈谷市をご存じか。三重県出身の記者は、名前だけは小さいころから知っていたが、どのような市かは知らなかった。調べたら、人口は約15.3万人、世帯数は約7万世帯。人口はほぼ右肩上がりで増加し、地価も緩やかに上昇している。人口の流入・流失は名古屋市をはじめ近隣の豊田市、豊橋市、大府市、岡崎市など。就業者約7.7万人の約4割が製造業。令和5年の自動車登録台数は約11.5万台。一般会計予算は689億円。市民一人当たり所得は約400万円。財政力指数は1.2~1.3で推移しており、県内では豊田市、安城市などとともに全国トップクラス。

 財政力を支えているのは〝トヨタ発祥の地〟(Wikipedia)と言われているように豊田自動織機(売上高40,849億円)、デンソー(同71,618億円)、アイシン(同48,961億円)、トヨタ紡織(同19,542億円)、トヨタ車体(同25,775億)、ジェイテクト(同18,843億円)などトヨタグループ企業が同市に本社を構えている。売上高は直近の連結・単独数値だが、6社合計で187,739億円。市予算の大半がこれら企業からの税収によるもの。

 販売担当者から話を聞き、現地を歩き、市の概要を調べて分かったことは、名古屋駅まで約20分の立地条件からして、東京のマンションでいえば、坪単価500~600万円の23区外周部か。人口構成や財政規模はわが多摩市とよく似ている。繁華街は駅北口のようで、駅南側を歩いただけだが、駅前に大規模商業施設はあるが、生活利便施設はやや乏しいと感じた。市全体でも、用途地域は工業系が全用途の約24%占め、第一種低層住居専用地域の比率は4.3%しかない。

 坪単価が高いのか安いのかは分からないが、84㎡のモデルルームはよくできている。首都圏マンションと比べても水準以上なのは間違いない。中でも家事動線に配慮したmoreキッチン、Arauラックが出色の出来だ。もう一つ、驚いたのは洋室2室のうち1室の開き戸は、開け放ったときにドアが壁面に収まるように奥行約30cmの空間が設けられていたことだ。この種のドアは初めて見た。

 販売が好調なのは、販売担当者が話したように、〝1人1台〟の駐車スペースを確保し、この規模では珍しい2層吹抜けの別棟エントランスを採用していることのほかに、大手デベロッパーに負けないきめ細かな商品企画にあると見た。

 今年2月に竣工した「パークホームズ刈谷ANESIA」は、先着順で分譲中の住戸はかなりあるようだが触れない。興味のある方は物件ホームページを見ていただきたい(三井不動産の2025年3月期のマンション売上戸数は3,692戸で、期末完成在庫は32戸)。

 大手デベロッパーとの競合といえば、首都圏では「デュオヒルズ蘇我ザ・スカイ」(263戸)と、昨年1月に竣工した「オハナ蘇我」(252戸)がある。フージャースの物件は今年2月に竣工し、残戸はわずか。「オハナ」はかなり残っているようだ。「コモンスクエア水戸」(184戸)も今年11月の竣工を待たずに完売したようだ。

 大手に負けないのは、厳しい地方圏でコンスタントに供給してきた経験のためか。フージャースHDの中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)の大方針は「地方・シニア・富裕層」とあるが、これら3つの指標がシナジー効果を発揮していることを実感した。

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Arauラック

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壁面に収まる開き戸

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現地

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背後に見えるのは「パークホームズ刈谷ANESIA」

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現地(右の2棟は「パークホームズ刈谷ANESIA」)

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