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2013/09/12(木) 18:01

里山を見るような見事な植栽 積水ハウス「グランドメゾン狛江」竣工

投稿者:  牧田司

 

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「グランドメゾン狛江」中庭(左は樹高20mはありそうなヒマラヤスギ)

 積水ハウスの「グランドメゾン狛江」が竣工したので見学した。昨年の6月にモデルルームを見学したとき、竣工したら必ずもう一度見学しようと決めていたマンションで、そのとき書いた記事が間違いでないことを確認するのが目的だった。間違いでないどころか、想像以上の出来栄えだった。

 物件は、小田原線狛江駅から徒歩6分、狛江市和泉本町1丁目に位置する9階建て・14階建て全524戸の規模。建物は712日に竣工済み。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。

 現在分譲中13戸の価格は4,400万~5,790万円(最多価格帯4,400万円台)。平均坪単価は210万円。約85%が契約済み。
 

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「里山遊歩道」(日照りが続いたが、枯れている草花はほとんどなかった)

 ◇      ◆      ◇

 昨年6月に書いた記事を紹介する。記事は「ダブル創エネ」についてはリリースを参照していただきたいとしたうえで、次のように書いた。

 「敷地は、開発面積約20,000㎡を超える東京航空計器の跡地だ。敷地内にあった高さ20mを超えるヒマラヤスギやケヤキ、イチョウなどの既存樹約100本を残したほか、約18,000本を植樹するとのこと。生態系の再生を目指した〝3本は鳥のために、2本は蝶のために〟という同社の「5本の樹」計画に基づくもので、外周を里山遊歩道で囲い、多摩川の情景を再現した多摩川ガーデンや2カ所の提供公園などを配している。

 建物は、板状にせず分節し、公道に面した敷地南側や西側は中層とし、さらに雁行させることによって日照・通風に配慮するとともに圧迫感を軽減している。

 子供から大人まで楽しめる絵本ライブラリーを共用部分に設置するほか、子どもの五感を刺激するこどもOSランゲージを住まいに具現化した「五感スイッチ」も敷地内に盛り込む。更に、共用棟の屋上は緑化を施し、テラスや菜園、コミュニティ施設が計画されている。

 住戸プランでは、通風性に配慮し玄関横に通風用小窓が設置してある他、リビングダイニングルームには、屋外とつながる大型のサッシを採用。最大約3.3メートルのバルコニー付きや、インナーバルコニーと名づけた奥行き約4メートルのバルコニーに面したリビング・ダイニングはバルコニーとリビングが一体として利用できるようにしている。

 このほか建具・面材の仕様も高く、床は突き板を採用。デザイン性に優れた洗面室や〝洗面室3点セット〟の提案もいい。都のマンション環境性能表示制度では、満点の☆15個に1つだけ欠ける14個を獲得している

 次のようにも書いた。

 「マンションの植栽計画では同社の右に出るデベロッパーはいない。これまで分譲した『東京テラス』(1,036戸)『グランドメゾン杉並シーズン』(684戸)『玉川上水グランドメゾン』(318戸)『グランドメゾン東戸塚』(743戸)などにも感嘆したが、今回は建築中の段階でも、完成後の素晴らしい景観が見えてくるようだった」
 

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里山の谷川を連想させる中庭(このように自然に近い状態の中庭をつくるのは同社だけだろう)

◇    ◆    ◇

 完成済みのマンションを見て、基本的に変更する部分はない。「完成後の素晴らしい景観が見えてくるようだった」ということについて、写真をたくさん撮ったので紹介しよう。

 まず、敷地の外周部に配された公開空地と「里山遊歩道」。計ったわけではないが、「里山遊歩道」は総延長約300メートル。幅は5~10メートル。「東京テラス」は植栽帯が道路面より数十センチ高いところに設けられていたが、こちらは足元に四季折々の草花を眺められるようになっている。

 提供公園には高さ20mを越えるヒマラヤスギが植わっていた。建物の雁行部分には既存のイチョウの大木が移植されていた。

 中庭がまたすごい。どこの山に登っても見られるような堆積岩(都賀石)が谷川を連想させるようにアトランダムに配置されていた。まさにわが故郷の里山がそこにあった。

 

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エントランス(左)とラウンジ(床は無垢材)

 ◇      ◆      ◇

 同業ですら積水ハウスのマンションを見たことがない人は多いだろうから、ましてや一般の方は、同社のマンションを見たことがない人が圧倒的に多いかもしれない。買う買わないはともかく、見せてはくれるだろうから、一度見学を勧める。

 このマンションによく似たマンションがこれから分譲される。同じ長谷工コーポ施工の東急電鉄「ドレッセ二子新地」だ。こちらは田園都市線二子玉川駅から一駅先のやはり工場跡地。若干、敷地規模は「狛江」より小さいがそれほど差はない。単価は240万円。二子玉川の相場は350万円を越える。

 「狛江」も成城学園前駅から2つ目の各駅停車駅。成城の分譲事例は最近はないが、やはり坪400万円近い。多摩川も徒歩圏だ。

 完成後の建物を案内してもらった同社東京マンション事業部販売部部長・伊藤啓一氏は「当初は小田急沿線の方の来場・成約が中心だったが、渋谷駅も下北沢で乗り換えれば新宿までの18分より近い14分ということから、田園都市線の居住者の来場も増えているいる」とのことだ。伊藤氏は、「このマンションは『東京テラス』『杉並シーズン』『東戸塚』などの集大成として位置づけている。他のマンションのような10年後の植栽が竣工時でも確認していただけるはず」と物件の特性について話した。

 「二子新地」か「狛江」か。悩ましい選択だ。

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中庭に面した住棟の外観

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住棟の直ぐ側にヒマラヤスギの巨木

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遊歩道に咲いていたアオイ

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狛江市役所前のヒマラヤスギ(街路樹はかくあるべし) 

ランドプラン評価され「高度許可」を取得 東急電鉄「ドレッセ二子新地」(8/30)

植栽計画が見事な積水ハウス「グランドメゾン狛江」(2012/6/6)

 

 

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