マンション管理業協会は6月3日、総会後の懇親会を開き、山根弘美・理事長(ダイワサービス会長)は、①管理業に関する中長期を見据えた調査・研究②防災・減害の取り組み強化③管理組合に対するコミュニティ支援④法令遵守の徹底⑤対外研修の実施-など平成26年度の方針について挨拶した。
山根理事長は、26年度の活動方針について5点を指摘。「一つは、建物と組合員の高齢化に対応する調査・研究の強化で、『マンション長寿命化協議会』を『2025ビジョン懇話会』に改組して、激増する高齢者人口と駐車場の収入減など未知の世界に突入する2025年を見据えたハード・ソフトの取り組みを強化する」と語った。
二つ目として、防災・減災に関連して、多数決でマンションの敷地の売却が可能となる「マンション建替え円滑化法改正」について触れ、「建て替えの選択肢が増える意味で評価したい」と述べた。
3点目の管理組合のコミュニティ活動支援については、「様々な組合の活動を紹介する仕組みをつくる」と話した。
4点目で取り上げた法令遵守については、「法令違反は少なくなってきてはいるが、満足できるものではない。金銭の毀損をなくすよう業界のプライドとして結果を出す」と強調した。
5点目の対外研修では「若手を対象とした台湾への派遣を考えている」と語った。
消費増税については、「8%については概ね適正に転化されているが、10%は手ごわい。単年度で赤字になる組合も出てきそうだ。マンションの共用部分は社会的資産。緩和策が必要ではないか」と、緩和を要望していくことを示唆した。
◇ ◆ ◇
来賓として登壇した自民党マンション対策議員連盟会長・山本有二氏が絶妙のリップサービスで会場を沸かせた。まず俎上に上げたのが山根理事長。「今朝も家内に言われてゴミを出した。管理人の方とは顔見知り。山根理事長は管理人をやっていたというから、そのプロセスをゆっくり聞いてみたい。大変な人物。ヘブライ語が話せる、とんでもない博識の持ち主。オール・オーバー・ザ・ワールドです(世界をまたにかける男という意味か)」と持ち上げた。
山口那津男・公明党代表、井上義久・同党幹事長(公明党マンション問題議員懇話会会長)らたくさん参加していた同党への牽制球も投げた。「井上さんたちがいたからマンション円滑化法ができた。公明党とわれわれはぶれない。集団的自衛権も円滑化法と一緒になってやれるはずだ」と、きわどいボールを投げた。
このあと登壇した井上氏も山口氏も集団的自衛権についてはまったく触れず、牽制をかわした。
◇ ◆ ◇
山根理事長は、ヘブライ語が話せる理由として「ヘブライ語もギリシャ語も、僕は元牧師だから常識、必須ですよ」と、すらすらと自分の名前を記者のノートに書いた。
「パピプペポ」野村不動産パートナーズ関敏昭社長新社名秘話を語る(2014/6/4)