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2014/12/25(木) 00:00

今年のベスト3マンション 野村・立川 三井不・三田綱町 イニシア・武蔵新城

投稿者:  牧田司

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「プラウドタワー立川」

 記者が選んだ今年の首都圏ベスト3マンションは野村不動産「プラウドタワー立川」、三井不動産レジデンシャル「パークマンション三田綱町」、コスモスイニシア「イニシア武蔵新城ハウス」-前職を含め30年以上も記者の独断と偏見で「話題のマンション」「ベスト3マンション」を選んでいるが、今年のベスト3マンションは最後の1物件を選ぶのに悩んだが、商品企画が素晴らしかったコスモスイニシアの創業40周年記念物件「イニシア武蔵新城ハウス」を選んだ。見学したマンションは前年とほぼ同じ95物件だった。

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野村不動産「プラウドタワー立川」

 最初の1物件はすんなり決まった。誰が選んでも野村不動産「プラウドタワー立川」は必ず入るだろう。駅前の再開発タワーマンションは同社が最近力を入れている分野で、最近では「相模大野」「武蔵浦和」「大泉学園」「京急蒲田」などを供給し、ことごとく早期完売している。他のデベロッパーを大きくリードしている。

 ベスト3の一つに選んだ最大の理由は、記者の予想をはるかに上回る坪単価342.5万円だ。断っておくが、価格に見合う価値がないと言っているのではない。あの「立川」のポテンシャルを最大限に引き上げる同社の商品企画力には恐れいったし、それがまた売れるのだから言うことなしだ。

 物件と駅をペディストリアンデッキで結び、新たに改札口を設置して広場も整備し、階高3.3m、リビングの天井高約2.6m、SI、オーダーメイド、間取り変更無償の「ライフスタイルセレクト」、設備仕様レベルなどは多摩エリアではかつてなかったものだ。

 シアター画面では「誰が想像しただろうか」「想像を超える未来」などの文言を用いて意想外の物件であることを強烈に印象づけた。その巧みなイメージ戦略にも脱帽した。多くのマンションシアターには「頂点を極める」だの「邸宅」だの「静謐」だのと手あかにまみれた、見ているほうが恥ずかしくなるような空疎な言葉が氾濫しているが、しっかりと物件の中身の「見せる化」を行っている同社を見習った方がいい。昨年の「TOMIHISA」でも「第九」が登場して仰天した。

野村不動産「プラウドタワー立川」は坪単価342万円早期完売必至(2014/7/10)

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三井不動産レジデンシャル

「パークマンション三田綱町 ザ フォレスト」

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「パークマンション三田綱町ザフォレスト」

 もう一つのベスト3もすんなり決まった。三井不動産レジデンシャル「パークマンション三田綱町ザフォレスト」だ。販売戸数97戸で、すべてが億ション。バブル期はともかく、バブル崩壊後でこれほどの規模ですべて億ションとしいのは記憶にない。記者がこれまでの億ションの最高峰と思っている「麻布霞町パークマンション」は92戸で、1戸は1億円を下回っていた。単価も「麻布霞町」は630万円で、今回は725万円(予想)。単純な価格比較などできないし、これより高いマンションは数えきれないほど供給されている。

 驚くのはその販売スピードだ。瞬く間に売れた。3カ月くらいしかかかっていないのではないか。こんな芸当は他社ではできない。「完売」のリリースなど出さないのがまた同社らしい。

 物件の特性などは別掲の記事を読んでいただきたい。三井倶楽部やイタリア大使館の森などを眺められる都心の借景が素晴らしいはずだ。

 いまでもよく分からないのが、モデルルームに使用されていた家具・調度品、冷蔵庫に入っていたビールやミネラルウォーターの銘柄だ。「ヴォルヴィック」でも「エビアン」でも「ペリエ」でもなかった。お金持ちは日本のビールや水を飲まないだろうか。これは謎だ。記者が見学したときも、ヨーロッパ人らしき外国人の女性が見学していた。身なりからして富裕層であることはすぐわかった。大使館関係者は買える値段なのだろうか。日本製はTOTOのトイレくらいしかなかったのではないか。

「麻布霞町」を超えるか三井不動産レジデンシャル「パークマンション三田綱町ザフォレスト」(2014/7/4)

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コスモスイニシア「イニシア武蔵新城ハウス」

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「イニシア武蔵新城ハウス」

 さて、最後のベスト3。〝鹿島ファン〟の記者が最初に考えたのは「勝どきザ・タワー」だった。これも見学したときの記事を読んでいただきたい。素晴らしいマンションだ。非の打ちどころがない。

 なのになぜ選ばなかったか。それは価格設定だ。記事を書いたときは、坪単価は臭わせただけで書かなかったが、予想した単価は坪350万円だった。東側の眺望は劣るが、北側の浜離宮を見下ろせる立地を高く評価した。しかも、浜松町駅も橋ができれば徒歩圏になる。今でも単価予想は間違っていなかったと思う。

 ところが、第1期の単価は310~320万円くらいだったようだ。当然のごとくよく売れた。戸数が多いため価格を抑えたようだ。これはこれで嬉しいのだが、やはりこの物件は高値挑戦してほしかった。そうでないと他の物件と釣り合わない。鹿島ファンだからこそ、記者の期待に応えてくれなかったというその理由のみで選外とした。

 そこで浮上したのがコスモスイニシアの「イニシア武蔵新城ハウス」だ。これも記事を参照していただきたい。創業40周年記念というだけあって商品企画が秀逸。

 リビング、居室、コーナー、天井、壁などの面に一切柱型や梁型が出ていない。カーテンボックスも埋め込み型にし、廊下と居室ドアの引き戸の高さは2400ミリ。下足入れには業界初と思われる窓を設けている。坪単価230万円というのもぴったりの値付けだ。もっと高くしても売れたかもしれない。

 売れ行きも好調のようで第1期60戸が即日完売、引き続いて分譲した第1期2次16戸も好調に推移している。

コスモスイニシア創業40周年の「武蔵新城」30年前の「シカク」蘇る(2014/10/9)

 

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