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2017/09/30(土) 23:40

〝無斬〟丸裸 八千代市「ゆりのき通り」の街路樹341本 847万円でバッサリ

投稿者:  牧田司

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強剪定されたユリノキ(葉が落ちれば〝丸裸〟になる)

 八千代市役所で9月28日行われた市・UR都市機構・PIAZZAによる街づくりに関する協定締結を取材するため、京葉高速鉄道八千代中央駅から市役所に向かった。すぐ異様な光景に気が付いた。住居表示にも「ゆりのき台」が採用され、その名の通り「ゆりのき通り」の街路樹ユリノキが高さ10mくらいで強剪定されていた。

 市役所によると、昨年度にゆりのき通りの街路樹341本とその他の街路樹24本、合計365本を847万円の費用で剪定した。1本当たりに換算すると2.3万円だ。理由は落ち葉などに対する住民の苦情だという。

 ゆりのき通りに面する住宅に住む70歳代と思われる女性に話を聞いた。「ここに30年以上住んでいますが、ユリノキが植えられたのは20年くらい前かしら。もう落ち葉の掃除が大変で、やっと伐ってもらいました。腰が曲がらないから、ほら、(屈んで)こんなにして集めるしかないの。葉っぱは大きくて、地面にへばりつくから大変なのよ」と剪定を歓迎した。

 今年5月の市長選で初当選した服部友則市長は「わたしは素人だが、伐ってしまったものは伸びないのではないか」と述べるにとどめた。市の土木管理担当者は「ユリノキは丸裸になったが、剪定費は根拠がない数字ではない」と話している。

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◇       ◆     ◇

 ユリノキの街路樹が伐採されることになっているのは先月、横浜市緑区青葉台のたまプラーザ駅でも経験した。

 双方に共通するのは、それぞれの市・区で人気・地価が高い住宅地で、〝伐るな〟という声はほとんどなく、樹齢が数十年、樹高は15~20mくらいあることだ。

 落葉は、葉に含まれる栄養を幹に取り込み、気たるべき爛漫の春に備える自己防衛であり自然の摂理だ。落ち葉舞う風景はまた風情がある。産廃や汚染土壌ではない。

 強剪定は舌きりばあさんと一緒。素敵な名前が付いた街とその街に住む人の品格をけがす自傷行為のようなものではないか。

 千代田区では明大通りのプラタナスの伐採をめぐり住民らが反対の運動を起こしているが、区は伐採を強行するようだ。

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