三井デザインテックは11月30日、プレスセミナー・懇親会を綱町三井倶楽部で行った。
第一部のセミナーでは、同社ワークスタイル戦略室マネージャー・大川貴史氏が「働き方改革」につながるオフィス事業について講演した。第二部の懇親会では、ベルディの代表作「椿姫」の「乾杯の歌」とプッチーニの名作「ラ・ボエーム」が演奏され、粋な演出に参加者から「ブラヴォー」の歓声が上がった。
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同社常務取締役スペースデザイン事業本部長デザインマネジメント部長・飯田和男氏が「クライアントのニーズは複雑多岐にわたっている。足りないものは何か、残すべきものは何か-この当たり前のことにわれわれはきちん提案していく」と懇親会で締めの挨拶をしたとき、会場がシーンと静まり返ったのがとても印象に残った(三井倶楽部の雰囲気もそうさせた一因だろう)。
同社のデザイン・意匠は、マンションやホテルなどでたくさんお目にかかっており感服させられるだが、最近はソリューション事業に力を入れているようだ。この日、大川氏が講演した東京大学大学院・稲水伸行准教授との共同プロジェクト「クリエイティビティに関する調査研究」もその一つだし、先に発表した職業能力開発総合大学校・橋本幸博教授との「オフィス空間における植物配置の好ましさに関する共同研究」も非常に参考になった。
懇親会ではインテリアデザイナー・小野京子氏としばし歓談した。「小野」と聞けば記者はすぐ同じデザイナーの小野由記子氏を思い出すのだが、小野京子氏の〝作品〟もたくさん見ている。最近では「武蔵小山」がそうだ。「パークコート山下公園」も見学取材する予定だ。
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同社によると、「椿姫」と「ラ・ボエーム」の演奏は、ソプラノ・髙橋絵理氏、テノール・所谷直生氏、ピアノ・松岡なぎさ氏、演出・大澤恒夫氏。企画・制作はオペラの普及活動を行っているNPO法人オペラ普及団体ミャゴラトーリ。
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会場の三井倶楽部に着いたときは2部の懇親会が始まる直前だった。えっ、2部? 何のことはない。セミナーの開始時間を1時間間違えたのだ。恥ずかしいやら情けないやら。もう帰ろうと思ったが、関係者に勧められてほんの数分講義を聴いた。
セミナーが終わり、せっかくだからワインを頂こうと宴会場に向かうとき、高校の同窓の後輩女性記者と出くわした。彼女が「帰る」というので、「馬鹿だね。ここの施設をきちんと見なければだめだ」と引き留め、まずロダンの彫刻を見せた。大した反応を見せないので、すぐ近くにあるルネサンス時代の裸婦像(記事参照)を紹介した。これも反応なし(刺激が強すぎたか)。
なので「もっといいのがある」と、中庭を見せようとホールに向かったとき、正面に50号くらいのターナー(1775~1851)と思しき絵画が掛かっていた。「ほら、ひょっとしたらあれはターナーかも」と、近づいて銘板を確認した。確かに「ターナー」とあった。えっ? すぐ値段をはじき出そうと頭を回転させたが、見当もつかなかった。
懇親会の後で渋谷忠彦社長に聞いたら、ターナーの絵はもう1点あるそうだ。この日見た絵より小さい作品が50億円台で落札された事例があるようなので、2点で100億円はどうだろう。
三井倶楽部にはいったいいくらの所蔵品があるのか。隣のアパのマンションは賃貸になった。
昨年の懇親会
三井レジ・JX日鉱「武蔵小杉」 第1期は409戸 単価は330万円(2015/6/24)
三井レジ他「パークコート渋谷大山町」 低層住宅街の大規模 単価は470万円(2014/12/3)
デザインが企業・経営者、住宅を変える 三井デザインテックが第2回セミナー(2016/10/20)