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2018/03/13(火) 14:03

長谷工の技術力&ルネの企画力生かせ なぜ火中の栗を拾うか 総合地所「ルネ八王子」

投稿者:  牧田司

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「ルネ八王子トレーシア」完成予想図

 総合地所が販売中のマンション「ルネ八王子トレーシア」を見学した。八王子駅圏は駅直結のタワーマンションからやや離れた郊外型まで、規模も大小入り乱れて大激戦の様相を呈しているが、こちらの物件は坪単価170万円。その安さに驚いた。

 物件は、JR中央線八王子駅から徒歩10分、八王子市八日町の商業地域に位置する15階建て86戸。先着順(5戸)の専有面積は68.11~80.34㎡、価格は2,998万~4,388万円(最多価格帯3,600万円台)。坪単価は170万円。竣工予定は平成31年1月。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

 昨年12月から販売を開始しており、これまで20戸が成約済み。総来場者数は115件。年齢層は30歳代がもっとも多く25%、以下、20歳代が18%、40歳代が16%。現居住地は市内が56%、日野市が10%。年収は500万円台が27%、400万円台が18%。賃貸・アパート居住者が66%。

 子育てママの声を取り入れた敷地・デザイン、共用施設、居住空間が特徴で、ライフスタイルを提案する「アーバンリサーチドアーズ」が首都圏分譲マンションでは初となるモデルルーム、ギャラリー、建物空間コーディネートを企画・監修。

 モデルルームの家具はアウトドアテイストが特徴。オーク材本来の表情やナチュラル感を演出している。

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モデルルーム

◇       ◆     ◇

 八王子駅圏では坪単価300万円近い駅直結タワーマンションから坪150~160万円くらいの郊外型まで7物件が分譲されており、大激戦の様相を呈している。

 記者は昨年12月、明和地所の物件を見学した。前建の影響を一部受けながらプランがよく、坪単価265万円でも好調に推移しているのに驚いた。

 今回は、明和の物件と比べると立地、地形が劣るので単価は安くなるとは予想していたが、170万円と聞いて別の意味で驚いた。

 販売開始から4カ月で20戸成約というのはまずまずの数字かもしれない。アーバンリサーチドアーズとのコラボも効果があると思うが、長谷工施工&〝ルネ〟の商品企画をもってすればもっと売れていいはずだ。どうして〝価格競争〟という火中の栗をわざわざ拾いに行こうとするのか。これが理解できない。

 さらに問題なのは、西向き全86戸のうち5.8mスパンの住戸が56戸(65%)もあったことだ。これはいかがなものか。明和の物件と対照的だった。この前見学した「ルネ北綾瀬」は素晴らしかったではないか。

 同社が2流、3流のデベロッパーだったらこんなことは書かない。同社は創業40周年というではないか。長谷工グループの業績も絶好調だ。総合地所には完売まで時間はかかっても利益率を落としても、輝かしい「ルネ」のブランド価値を高める商品を供給してほしい。長谷工は自社ブランド「ブランシエラ」がある。これを総合地所に移管し、パイロット的マンションを供給してはどうか。

竣工販売に納得 しっかりした商品企画で差別化 総合地所「ルネ北綾瀬」(2018/3/2)

〝タワマンに負けない〟商品企画光る 明和地所「クリオ レジダンス八王子」(2017/12/10)

 

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