コスモスイニシアは4月13日、家族やグループでの中長期滞在のニーズに対応する都市型アパートメントホテル「MIMARU京都 堀川六角」をオープンした。
関西初出店となる「MIMARU京都 堀川六角」は京都・二条城にも近い堀川通に面した中京区堀川通六角下る壺屋町249に位置する敷地面積300.88㎡の11階建て1フロア4室の全42室。専用面積は約40㎡。1室5名まで宿泊可能で、ルームチャージは約35,000円。隣接する客室をドアで結ぶことで最大10名が宿泊可能なコネクティング対応型は7室。
フロントロビーは格子デザインをあしらい、既存建物に用いられていた鴨居や石灯篭もアートとして取り込んでいる。各客室には門扉が付き、室内はキッチン・洗濯機付きで、一部はタタミコーナー付き。キッチンと室内を区切る格子ドアには本物のヒバ材を採用。
イベント時には屋上のスカイラウンジを開放し、京都五山が展望できるようにする。運営はコスモスホテルマネジメントで、スペースデザインに運営委託する。
開業を前日に控えた12日、コスモスホテルマネジメント・藤岡英樹社長は「極めて順調なスタートを切れた。4月はすでに想定以上の8割以上の予約が入っている。コネクティング対応型から申し込みが入るなど、プランも評価されている。『町家』『民泊』もあるが、6月に民泊新法が施行されれば、違法民泊が排除されるのでわれわれには追い風となる。京都ではすでに7棟400室の用地を取得済み。これから大阪でも積極的に展開していく。家族に愛されるホテルを目指す」などと語った。
「APARTMENT HOTEL MIMARU」は、キッチンやリビング・ダイニングスペースを備え4名以上で過ごせる「空間」を提供し、家族やグループで「自由」に過ごせ、1室1泊あたりの料金設定になっているのが特徴。
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「MIMARU」は、2月にオープンした「上野」を見学していたので、コンセプトは頭の中に入っており、すんなり受け入れられた。ヒバの格子ドアがついているのがいい。
今後、同社は2020年までに1,500室を目指すというから、この種のホテルはあまりないというから認知度が高まれば〝独走〟するのではないか。
驚いたのは建物南側(非常階段側)の2部屋に門扉が付いていることだった。これも〝自宅〟のように見せる演出の一つかと思ったが、そうではなかった。藤岡氏によると「マンションと違ってホテルは共用部分などが容積参入される。門扉も容積に算入されないよう、我々マンション屋らしい発想から編み出した工夫」のようだ。
天井高は約2400ミリだったのも〝演出〟かと思ったが、これもそうではないようだ。高さ規制が31mで、11階建てにするために押し下げたと思われる。