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2018/09/06(木) 17:04

デザイン・アートが最高! 三井不動産「三井ガーデンホテル日本橋プレミア」開業

投稿者:  牧田司

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「OVOL(オヴォール)日本橋ビル」

 三井不動産と三井不動産ホテルマネジメントは9月6日、「日本橋再生計画」第2ステージにおける重要なプロジェクトであり、「三井ガーデンホテルズ」のプレミアムとして位置づけられている「三井ガーデンホテル日本橋プレミア」のプレス内覧会を行った。日本橋の価値・魅力を五感で愉しむ仕掛けをふんだんに盛り込んだ空間デザインが特徴。9月13日(木)に開業する。

 同ホテルは、東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅直結、中央区日本橋室町3丁目に位置する15階建て複合施設「OVOL(オヴォール)日本橋ビル」の1階・9階~15階部分の全264室。客室面積は20.0~55.9㎡。

 開発コンセプトは「つなぐ」、デザインテーマは「オリエンタルモダン」。日本橋の価値・魅力を“NIHONBASHI VALUE”(ニホンバシ バリュー)と位置付け、施工の竹中工務店をはじめ多くのアート、ランドスケープデザイナー、ミュージシャンなどを起用。その価値を五感で愉しんでもらえるよう工夫を凝らしている。

 建物外観には「100尺(31m)ライン」を導入し、周囲の建物とデザインの統一を図っている。1階にはレストラン&カフェ・バー、街案内を行う「日本橋インフォメーションカウンター」を設け、1階エントランスには、日本橋川に浮かぶ舟に着想を得たアート作品などを設置し、粋な日本橋の街の雰囲気をホテル内に取り込んでいる。

 9階のロビー、ラウンジは隔たりのないシームレスな空間とし、複数のアート作品やデザイン性が高い無垢の家具・調度品などを揃え、同ホテルの象徴的なスペースを演出。同じフロアの宿泊客専用「Japanese Bath(大浴場)」には、壁材の一部や寝湯枕などに無垢の檜を採用。大浴場に向かう回廊の床は洗い出し仕上げで、随所に彫金の蓮のアートが配置されている。

 地下1階には全160席の天然木をふんだんに用いたカジュアルレストランや、全150席の卓球サロンバーなどが出店している。

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ロビー(左上が「A glowing cloud」)

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ラウンジ

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「Japanese Bath(大浴場)」

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回廊

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プレミアツイン

◇       ◆     ◇

 三井不動産グループのホテルはこれまで10カ所くらい見学したか。最近では最上級ブランド〝ザ セレスティン〟の「京都祇園」「東京芝」もよかったが、今回の「日本橋プレミア」も負けないと思う。

 江戸切子、江戸小紋、水、漆などを多用したデザイン・アート、照明計画が最高だ。

 何から書いていいやら分からないが、まず1階レストラン。Martinesのサインが入った100号くらいの油絵が目を射た。値段は1,000万円だという。傍には自動演奏のピアノ。天井には大小の提灯。

 まずこれに感動したのだが、今村知佐氏による〝雨にも雲にも見える〟9階ロビーのガラスのインスタレーション「A glowing cloud」には言葉を失った。無限に広がる天空を見事に表現している。そんなに高価ではないと思うが、これには金額で測れない価値がある。

 東端唯氏によるエレベーターホールやフロアサインの漆塗りアートもいい。さらにまた、9階のフロアには、創業が慶応三年という金沢の料亭「浅田」の「日本橋浅田」が出店しているのだが、壁面には台東区谷中に在住する日本画家アラン・ウエスト氏による縦50cm×8mの「加賀の四季」を描いた屏風絵のような作品が展示されている。見事というほかない。

 プレスには朝食ビュッフェメニュー(2,700円)が振舞われた。小鉢料理6種、300カロリーくらいしか食べなかったが、隣の女性記者は「小食家は損するのよね」と少なくとも記者の倍は食べていた。いつも閉口する「あなた糖尿なんだからね、酒代と私の食事代が同じ」嫌味な言葉がせりあがってきた。

 もうこのあたりで止めるが、全体で10人くらいのアーティストの作品が随所に飾られている。

 対面の三井日本橋タワーのマンダリンホテルにも〝和〟テイストのアートがたくさん用いられているが、それはどちらかと言えばアジアンテイストだ。「日本橋プレミア」は近接する「コレド室町1~3」と同様、江戸の〝粋〟をよく伝えている。

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アート「水光の椅子」(エントランス)

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「日本橋浅田」(上部が「加賀の四季」)

◇      ◆     ◇

 アートに触れるだけでも泊る価値があると思ったのだが、55.9㎡のプレミアツインの118,800円のルームチャージはやや高いような気がした。リッツやマンダリンだって同じか少し高いくらいではないか。

 設えは確かに立派だ。ドアを開けると江戸切子をモチーフにした鮮やかな光壁が正面に飾られている。ファクトシートを見たら、谷崎潤一郎の「陰影礼賛」が書籍として置かれているとあるではないか。憎いことをする。

 代理店を通せばもっと安くなるはずで記者は8万円とはじいたが、どうだろう。他の20㎡台の宿泊料金は2.5万円前後になるようで、これは安いのではないか。

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1階レストラン
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「SALONE VENDRED(サローネ ウァンドルディ)」

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